運用の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 02:29 UTC 版)
A300はシリーズ全体で561機が顧客へ引き渡された。そのうちA300第1世代が249機で、A300-600シリーズが312機であった。また、A300-600ST「ベルーガ」が5機製造・納入された。 第1世代の運用数は、引き渡しが始まった1974年から増加し、1980年代の後半には240機前後となりピークを迎えた。その後は退役が進み2014年には20機を下回った。A300-600シリーズは、納入が始まった1984年から運用数は増え続け、280機を超えた2000年代中盤をピークにその後は減少傾向にある。 A300第1世代の新造機での導入数が最も多かったのは、イースタン航空でその数は32機であった。10機以上の新造機を導入したのは、欧州ではエールフランス (23) とルフトハンザ航空 (11)、米国ではイースタン航空とパンアメリカン航空 (12)、アジアではタイ国際航空 (12)、東亜国内航空(後の日本エアシステム) (11)、大韓航空 (10)、インディアン航空 (10)であった(括弧内は導入機数)。 A300-600シリーズを新造機で最も多く導入したのはUPS航空で53機、次いでFedExが42機導入しており、貨物航空会社が上位を占めた。新造機を10機以上導入した旅客航空会社は、導入数の多い順にアメリカン航空 (34)、大韓航空 (24)、日本エアシステム (22)、タイ国際航空 (21)、ルフトハンザ航空 (13)、サウディア (11)、チャイナエアライン (10)、中国東方航空 (10)、ガルーダ・インドネシア航空 (10)であった。 エールフランス、ルフトハンザ航空、イベリア航空、アリタリア航空といった欧州の主要航空会社は、A300を欧州内幹線で運航した。A300第1世代の運航機数が最も多かったのは1980年代後半で約240機をピークに引退が進み、A300-600については2000年代中盤の約290機をピークに引退が進んでいる。初期の運航会社が放出した機体は、中古機として中小規模の航空会社で採用されたほか、貨物専用型へ改造され貨物航空会社でも運航されている。 2018年7月の統計によると、A300第1世代が12機、A300-600シリーズが200機運用されている。この運用数には、エアバス・トランスポート・インターナショナルが運用する5機のA300-600STも含まれる。運用数の半数以上は貨物航空会社によるもので、運用数の首位はFedEx (68)、以下UPS航空 (52)、DHLの関連会社であるユーロビアン・エア・トランスポート(英語版) (21) と続き、上位3社ともA300-600のみの運用である。同じく2018年7月の統計においてA300を運航している旅客航空会社は、中東やアフリカの航空会社を主とした数社で、マーハーン航空 (11)、イラン航空 (4)、ケシュム・エア(英語版) (4)、エジプト航空 (2) などとなっている。
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