連合軍の準備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 06:38 UTC 版)
一方、連合軍も日本軍がラエ地区の防禦を固めると考えていた。日本軍輸送船団がラエとサラマウアに無事到着して日本軍が増強されると、辛うじて戦線を維持しているニューギニア方面の連合軍にとって重大な脅威となる。ニューブリテン島ラバウルに日本軍艦船が集結していること、輸送ルート上に飛行場建設がはじまったことを察知したダグラス・マッカーサー大将は、麾下の第5空軍(司令官ジョージ・ケニー(英語版)中将)部隊に対応を命じる。 日本軍輸送船団撃滅をめざす連合国軍航空部隊は(ビスマルク海海戦、戦闘序列)、反跳爆撃(skip bombing)により日本軍輸送作戦の阻止を試みた。これは低空・至近距離で海面に爆弾を投下し、海面でジャンプさせ目標に命中させる戦法である。水平爆撃に比べ命中率が高い。反面、低空飛行により対空砲火を受ける確率も高くなるが、増設機銃により敵艦の対空能力を弱めることで被害減少を図った。第3爆撃団(英語版)の第90爆撃飛行隊(英語版)には、通常仕様のB-25爆撃機から尾部銃座と下部銃塔を除く代わりに前方機銃8丁を備えたB-25C1が配備された。また対空装備の乏しい駆逐艦を日本軍が船団護衛に使用するという情報も連合軍は入手していたとされる。 連合軍は日本軍の船団運航についても事前に把握していた。早くも2月19日に連合軍の情報機関は日本軍のラエ地区への新たな増援について警告し、2月28日には連合軍の情報担当者がラエへの増援部隊上陸日を3月5日、マダンへの増援部隊上陸日を3月12日頃と予報していた。連合軍は2月29日に日本軍のラエ輸送に対する警報を発した。つづいて3月5日ごろに日本軍がラエに上陸すると判断し、アメリカ陸軍航空隊とオーストラリア空軍はポートモレスビーやブナに航空機を集結して3月1日には攻撃準備を完了した。 また連合軍はパプアニューギニアのミルン湾にモートン・C・マンマ海軍中佐が率いる魚雷艇部隊を配備し、第50任務部隊第1群と呼称していた。この魚雷艇部隊も日本軍輸送船団撃滅に投入された。 B-17重爆撃機。 B-25中爆撃機。 A-20攻撃機。 ブリストル ボーファイター戦闘機。
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