退位に伴う行事の検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 15:14 UTC 版)
「明仁から徳仁への皇位継承」の記事における「退位に伴う行事の検討」の解説
「退位の礼」も参照 2017年12月14日、明仁は、自身の退位の儀式をなるべく簡素に行うことを望んでいると、宮内庁長官の山本信一郎が明らかにした。これを受けて宮内庁は内閣総理大臣官邸に、日本国外からの賓客を招待させず、宮殿で静かに行うように伝えた。2018年1月9日には、「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典準備委員会」の第1回会合が行われた。会合では、日本とその国民の統合の象徴である天皇の退位時には儀式を行うべきとの意見が出た。2月20日に行われた第2回会合では、前回の光格天皇の退位の儀式と、貞観儀式に定められた退位の儀式を参考にし、上皇の在所が整備されていないことから宮殿の正殿松の間で儀式を行うべきとし、皇太子や国民を代表する者である三権の長などが参列し、皇族が供奉した上で、明仁の退位を明らかにするために、明仁と内閣総理大臣が言葉を述べるべきだとされた。また、剣璽等は捧持されるべきだとした。 ウィキソースに天皇の退位等に関する皇室典範特例法施行令の原文があります。 3月9日に公布された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法施行令」の第一条で「天皇の退位等に関する皇室典範特例法(以下「法」という)第二条の規定による天皇の退位に際しては、退位の礼を行う。」と定められたことから、3月30日に行われた式典準備委員会の第3回会合では、天皇が退位する2019年4月30日に宮内庁の事務のもと、宮中にて退位の礼として退位礼正殿の儀を行い、これが明仁にとって退位前最後に国民の代表に会う機会となることが説明された。こうして4月3日には、儀式についての方針が閣議決定された。この後8月1日には、これらの儀式を準備する皇位継承式典事務局が設置された。2019年1月17日に行われた「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典委員会」の第3回会合では、退位礼正殿の儀では、剣璽等を安置することに憲法上の問題はなく、皇室の伝統にも合致するため、これを行うべきだとされた。服装は、簡便さと高格式が併存するモーニングコートが、見送りの儀式としてはふさわしいとされた。そして4月19日には、退位の礼を国事行為として行うことが閣議決定された。
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