近江新開古墳出土品
主名称: | 近江新開古墳出土品 |
指定番号: | 428 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1987.06.06(昭和62.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 新開古墳は、滋賀県栗東町の安養寺山北麓に広がる安養寺古墳群中の一円墳で、昭和三十八年、名神高速道路建設に先立って発掘調査が行われた。調査の結果、南北に並行した二基の主体部が確認され、両主体部の内外から多くの副葬品が出土した。本遺品はその一括である。 副葬品は鏡類、装身具類のほか、実用的な武器・武具類、馬具類などで構成されるが、なかでも甲胄など武具類の組み合わせに注目すべき特徴がある。すなわち、錣付【しころつき】の眉庇付胄【まびさしつきかぶと】が頸甲【くびよろい】、肩甲【かたよろい】に包まれて三角板革綴短甲【さんかくいたかわとじたんこう】の内に、また三角板革綴衝角付胄【しようかくつきかぶと】は籠手【こて】残欠、臑当【すねあて】の上に乗り横矧板鋲留短甲【よこはぎいたびようどめたんこう】の内から出土した。さらに横矧板革綴短甲、頸甲、肩甲残欠などの出土状態も相互の組合せ関係を物語る。これらは革綴・鋲留など製作手法の異なるもので一具を構成するなど特徴的である。 馬具類の一括は、大阪府鞍塚古墳、丸山古墳、七観古墳、岐阜県中八幡古墳などと共に、杏葉【ぎようよう】を持たない初期の遺品として好例であり、特に金銅透彫鏡板付轡【こんどうすかしぼりかがみいたつきくつわ】は、鏡板と鈎舌金具上面の透彫りの龍文が、本来の龍形をよく遺こしており、舶載品ともみられるきわめて製作の精緻なものである。 本遺品の一括は、特に武器・武具・馬具類において多彩な内容をもち、全体に遺存度もよく、五世紀前半の古墳文化復元のうえで重要なものである。また畿内近傍における代表的な古墳出土品の一括としても貴重であり、その学術的価値はきわめて高い。 |
考古資料: | 豊前求菩提山経塚出土品 象頭〓〓 越後国菖蒲塚古墳経塚出土品 近江新開古墳出土品 金色堂須弥壇内納置棺及副葬品 金銀錯嵌珠龍文鉄鏡 金銅宝塔形経筒 |
- 近江新開古墳出土品のページへのリンク