起訴にいたるまでの経緯とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 起訴にいたるまでの経緯の意味・解説 

起訴にいたるまでの経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 07:00 UTC 版)

東洋電機カラーテレビ事件」の記事における「起訴にいたるまでの経緯」の解説

電機製品メーカーである東洋電機製造1961年発明家名乗る人物からカラーテレビ安価に製造できる電子管開発したという提案を受け、この人物を嘱託として採用し、またこれが成功した場合には家電製品への進出ができて事業拡大機会となることもあり、研究開発に当たらせた。 同社はもともと鉄道車両電装部品主体メーカーであり、これまで家電製品には一切手掛けてなかったため、テレビ開発当たっているという噂にも同社首脳はそれを否定していた一方で、この噂が出てから同社株価上昇続けていた。 その矢先6月20日同社は「10万円で発売予定カラーテレビ試作品発表する」と公表する前言翻す形での宣言株式市場大い沸いたが、一方であまりに唐突な方向転換株価操作を疑うメディア現れた。 6月28日公開され試作品には「東芝製のテレビ細工加えたものではないか」という声があがり、株価下落する。それからちょう1か月後の株主総会カラーテレビ真偽めぐって紛糾したが、数人総会屋発言によりおおむね会社側の主導する形で終始し議案であった役員改選予定通りおこなわれた。 しかし、10月になって東洋電機製造発明家名乗る人物との嘱託契約突如解除しカラーテレビ製造立ち消えとなり、家電製品への進出事実上断念することとなったその後11月28日には社長辞任しメディアにおいては、カラーテレビ虚偽であったことを事実上認めたという論調多数占め翌年1月株主総会経営陣責任問題紛糾することが予想されていた。 1962年1月20日東洋電機製造警視庁捜査2課によって家宅捜索を受ける。その10日後に開かれた株主総会では予想通り会社側の責任追及する声があがったが、数人総会屋会社側に有利な発言をすることで議事はほぼ会社側の予定通り進められた。 3月株価操作狙った証券取引法違反容疑で、同社取締役勤労部長総会屋2人逮捕された。この捜査過程で、東洋電機製造発表した試作品はやはり東芝テレビ流用したもので、研究開発実体がほとんどなかったこと、嘱託とした人物以前にも同様の手口詐欺まがいの売り込みを他の企業におこなっていたことが明らかにされた。この人物については詐欺容疑で逮捕起訴され懲役2年確定している。 その後調べで、株価操作に関して立件見送られ最終的に株主総会円滑に進めるために、会社側が総会屋とともに株主権濫用して他の株主発言議決権の行使妨害したことが、当時商法494条 「 株主総会における発言または議決権の行使、その他株主または社債権者所定権利の行使に関して不正の請託受けて財産上の利益収受し、要求もしくは約束した者、または、このような利益収受し、要求もしくは約束した者は1年以下の懲役または50万円以下の罰金処すること 」 に定める「不正の請託」に該当するとして起訴された。

※この「起訴にいたるまでの経緯」の解説は、「東洋電機カラーテレビ事件」の解説の一部です。
「起訴にいたるまでの経緯」を含む「東洋電機カラーテレビ事件」の記事については、「東洋電機カラーテレビ事件」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「起訴にいたるまでの経緯」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「起訴にいたるまでの経緯」の関連用語

起訴にいたるまでの経緯のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



起訴にいたるまでの経緯のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの東洋電機カラーテレビ事件 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS