豆腐の一般的な分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 22:36 UTC 版)
今日、豆腐は木綿豆腐、ソフト豆腐、絹ごし豆腐、充填豆腐の4種に大別される。 木綿豆腐 豆乳に凝固剤を加えて凝固させ穴の開いた木綿豆腐用の型箱に布を敷いて流し込み圧搾・成形した豆腐。表面に布目が付くことからこの名がある。普通豆腐ともいう。英語表記はregular tofu。脱水と成型という過程を通じ水溶性ビタミンの含有量が大きく減少するもののタンパク質、カルシウム、鉄などが多く含まれている。カルシウムが欲しいなら絹ごし豆腐よりも木綿豆腐が優れている。重量100 gあたりのエネルギー80 kcal、たんぱく質7.0 g、灰分0.7 g。 ソフト豆腐 絹ごし豆腐状に凝固させたものを木綿豆腐の型箱に流し込んで軽く圧した木綿豆腐と絹ごし豆腐の中間程度の濃度の豆腐。京都では嵯峨豆腐と言われる。重量100 gあたりのエネルギー59 kcal、たんぱく質5.1 g、灰分0.7 g。 絹ごし豆腐 木綿豆腐製造時よりも濃い豆乳と凝固剤で凝固し絹ごし用の型箱に流し込んでゲル状に固めて水にさらした豆腐。笹の雪ともいう。英語表記はKinugoshi-tofuあるいはtofu with whey。吸水総量は原料大豆重量の5倍から6倍となる。水分を抜かないので、ビタミンB1など水溶性ビタミンが残る上にマグネシウムも多く含まれている。代謝の促進には木綿より絹が優れている。重量100 gあたりのエネルギー62 kcal、たんぱく質5.3 g、灰分0.7 g。 充填豆腐 充填豆腐(じゅうてんとうふ)は、絹ごし豆腐製造時の濃い豆乳を冷却後に凝固剤を加えて合成樹脂製の角型の容器に充填して摂氏約90度で40分から50分加熱し成形した上で冷却した豆腐。英語表記はpackaged-tofu。衛生的で保存性が高いのが特徴。加熱で凝固させるので殺菌されて衛生的なため、長期保存に優れている。更に品質が均質で輸送性に優れている上に葉酸(ビタミンB9)の含有量は他の種類の豆腐の約2倍である。重量100 gあたりのエネルギー59 kcal、たんぱく質5.0 g、灰分0.8 g。第二次世界大戦後に発明され、発展した。 高野豆腐 鎌倉時代に生まれ、「氷豆腐」「凍り豆腐」(こおりどうふ)または「凍み豆腐」(しみどうふ)とも呼ばれる。寒天同様、昔は冬場に晴天の多い地域で凍結と乾燥を交互に繰り返して仕上げたが、現代では工場で一年中生産できる。豆腐を凍結と解凍を繰り返して水分が抜け乾燥状態になっているため、豆腐の栄養成分が凝縮されている。カルシウムとリンなどミネラルが特に豊富で、ビタミンEやタンパク質も多い健康食材である。水(多くは出汁を含んだもの)で戻して用いる。凍り豆腐の水煮重量100 gあたりのエネルギー115 kcal、たんぱく質10.7 g、灰分1.3 g。 「高野豆腐」も参照
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