論理的文章の構成とは? わかりやすく解説

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論理的文章の構成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 00:42 UTC 版)

起承転結」の記事における「論理的文章の構成」の解説

日本においては中等教育段階までに学習する文章スタイルは、「起承転結」が一般的である。このため生徒は「日本語文章は必ず起承転結で書く」という認識持って卒業している場合が多い。一方で起承転結は、漢詩構成にすぎず、論理的な文章書け構成ではないとして、以下のように指摘されている。 日本語学専門高崎経済大学助教授 (当時。後に教授) の高松正毅は、起承転結について、「こと説得目的とする文章作成するにあたって極めて不適切で、ほとんど使いものにならない」と主張しており、「『起承転結』では、文章書けない」と述べている。「起」「承」「転」「結」のそれぞれの機能の定義が明確でなく、各部分に含まれるべき文が曖昧であることを、高松問題視する。 高松また、起承転結真に問題であるのは、それが「役に立たない」からではなく思考大きな影響与えるためであるとする。すなわち、文章論旨とは無関係のように見えることを「転」で突然言い出したり、論旨を「結」に書くために、可能な限り後のほうに記述しようとしたり、文章構成として絶対に認められない思考様式定着させると、高松主張している。 日本語教育専門千葉大学国際教育センター准教授佐藤尚子らは、論理的な文章論理一貫性が必要であり、「転」の部分論理一貫性反すると批判している。言語文化学会東北支部長 (当時) で論文指導者横尾清志もまた、「転」の部分論理的な展開から逸脱している点が論理的でないとする。横尾は、起承転結文学的な文章展開であり、論理性客観的視点が無いため、論証議論には適さないとしている。「たとえ中学生作文指導であったとしても、起承転結などで書くこと意識させてはなりません」と横尾述べている。 ベイン・アンド・カンパニー日本支社長を務めた経営コンサルタント後正武は、起承転結修辞技法 (レトリック) であり、論理的な正しさとは関係が無く、むしろ修辞影響されることにより論理的思考障害なるとしている。 ブーズ・アレン・ハミルトン主任コンサルタント務め、バーバラ・ミントの著作翻訳した山崎(やまさき)康司は、ビジネス文書では、まず結論から書くこと原則であり、その理由一つは、読む側が多忙であるためとしている。山崎は、結論最後に書く起承転結について、レポート・ライティングのスタイルではないと主張している。 心理学者お茶の水女子大学学長務めた波多野完治、および歴史学者沢田昭夫らも、文章技法としての起承転結に対してこのような批判同様の主張行っている。

※この「論理的文章の構成」の解説は、「起承転結」の解説の一部です。
「論理的文章の構成」を含む「起承転結」の記事については、「起承転結」の概要を参照ください。

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