課題・改善点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 22:11 UTC 版)
2000年代以前に発売された業務用通信カラオケ機器では、以下のデメリットが多々見られた。 店舗によっては楽曲データ自体が少なく(特にアニメソングや洋楽がほとんどない場合)、背景映像用データの収録数も少なく(CDやDVDで1枚分だけなど)、そのような場合は同じような映像がリピート再生される(特に低料金のカラオケルームなどに多かった)。 当時は、ADSLの利用できる地域が東京23区・政令指定都市・県庁所在地などの都市部のみに限られ、それ以外の市・町・村ではブロードバンドがほとんど利用できなかった。 バックコーラスが入るような場合、リズム・タイミングに合わせた人工音声による「アー」、「ウー」などの発声の再生音(実際の声の生録音によるものではなく、MIDI演奏などによる人工的なデジタル音声データのFM音源・PCM音源等の再生)であることが多い。なお、一部機種では当初から生音声を織り込ませた楽曲もあった。 再生される曲・音のデータがMIDIデータであるため、レコーディングスタジオで収録した実際の演奏音(またはオリジナル音源のカラオケ)を用いたレーザーディスクカラオケと比べると、音質が貧弱であったり迫力感が薄れる。 当時の一般的な普及技術では、観光バスなどの移動体にはそもそも設置自体ができなかった。 2000年代以降は、機器の高性能化や、ブロードバンド回線の恩恵(ADSL・CATVの利用できる地域の拡大)などにより、上記の欠点は大幅に改善されている。 ADSLによる通信速度の高速化および提供地域の拡大(市・郡部への拡大)や、機器側の格納容量の増大とともに、楽曲データが比較的豊富となった。 その結果、バックコーラスや楽曲の演奏自体をレコーディングスタジオで収録したものをそのまま配信・演奏できるようになった。 また、アニメソングやVOCALOID曲などのマニアックな楽曲も多数配信できるようになった。 BGVやCMに使う映像を動画配信できるようになった。 機種によっては内蔵HDD・メモリ内のデータを、ほとんどがサーバからのダウンロードでアップグレードできるため、メンテナンスコストの削減ができる。 カラオケの他にもさまざまなコンテンツサービスの提供ができる。 通信回線にPHSを用いることで移動体への設置が可能になった。また、山奥など電話回線の引けない場所でも、USBメモリなどで楽曲を数ヶ月おきに追加する形で運用できる機種も発売された。
※この「課題・改善点」の解説は、「通信カラオケ」の解説の一部です。
「課題・改善点」を含む「通信カラオケ」の記事については、「通信カラオケ」の概要を参照ください。
- 課題・改善点のページへのリンク