試割り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/30 02:37 UTC 版)
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試割り(しわり、ためしわり)とは、空手道や中国拳法などで行われる形稽古の一つで、演武会の中でも行なわれる。
自らの拳足(主に手足)がいかに鍛えられたか、また自身の膂力を試すために様々な素材のものを突き技、蹴り技、打ち技、受け技などで割る事をいう。試割りで使用される素材は、板(杉板)、瓦、氷柱、バット、角材、ビール瓶、コンクリートブロック、自然石などがある。また、自らの身体全体で三尺か4尺棒を直接打ち込ませ、棒を折る演武もある。
極真会館各派の選手権大会の試割りのルールは、自身で枚数を決定できるが失敗した際は3枚でやり直しになる。
また空手の一部の流派では、昇級・昇段審査に取り入れられている。
関連項目
試割り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:26 UTC 版)
大山茂(証言3) 「 歴代のチャンピオンたちは試割りをあまり得意としていなかったのは私見だが、技そのものにタメと瞬発力がなく、力に頼ることが多いため、切れを必要とする試割りがあまり得意ではなかったのではないだろうか。しかし試割りも得意であった山崎は、板を割るというより切るという感じで、自らの体重を充分乗せきった試し割りを行なっていた。 」 と分析している。 既述の貫手での試割りの他、映画『最強最後のカラテ』では男性を直立させ、頭にリンゴをおき、3本のタバコをくわえさせた。その状態から山崎は、右の上段前蹴り・左右のハイキックと連発で1本ずつタバコを蹴り落とし、続けざまに跳び上がり、右上段後ろ回し蹴りでリンゴを割り落とす妙技を披露している。 鈴木浩平(証言1) 「 第3回全日本オープントーナメント空手道選手権大会が終わって一週間後、大山倍達館長、大山泰彦先輩、山崎照朝と私の4人で講談社へ行き、試割りの撮影に参加した。泰彦先輩の自然石割り、山崎のブロック割り、そしてレンガ割りと撮影は順調に進み、最後に山崎がビールビンを足で割ることになった。今では後輩の中にも何人かこの試し割りを得意とする者がいるが、そのときは、私はそれを見るのが初めてだった。ビールビンを逆さにして腰の高さに立て、それを回し蹴りで割るのだが、おさえる者がいないで果たして割れるものだろうかと私は思ったが、一度目山崎は失敗したものの、二度目はきれいに割れた。ビールビンが空中で粉微塵になるのを見て、見事に割れるものだと感心していたら、「鈴木もやってみなさい」と館長からお言葉があり、泰彦先輩も「記念になるから、是非やってみろ」といわれたので、度胸をきめて挑戦することにした。私も一度目は失敗し、足の甲に激痛がはしり、見る間に脹れ上がってきた。「もう一度やってみなさい」と館長が仰り、「背足より、スネで蹴るつもりでやった方がいい」と山崎がアドバイスしてくれ、二度目は成功した。 」 非凡な腕前 第5回オープントーナメント全日本空手道選手権大会で、厚さ2.8センチメートルの杉板を使用した「試割り試合」では正拳4枚・足刀7枚・手刀6枚・猿臂(エンピ))7枚の計24枚で優勝した。組手で優勝した盧山初雄は15枚で準優勝だったから、圧倒的大差といっていい。第2回オープントーナメント全世界空手道選手権大会でウィリー・ウィリアムスが計26枚と記録更新したが、山崎と僅かに2枚しか違わない。身長196cm・体重100kgのウィリーと山崎を比較して考えれば、山崎の試し割り技量がいかに傑出したものかわかるだろう。
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