角瓶の発売と成功とは? わかりやすく解説

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角瓶の発売と成功

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 06:37 UTC 版)

サントリー角瓶」の記事における「角瓶の発売と成功」の解説

白札」から期間を置くこと8年1937年昭和12年10月8日に、亀甲模様の瓶に黄色ラベル添えた上級ウイスキー「サントリーウヰスキー12年」が発売された。のちに「角瓶」と呼ばれるウイスキーである。竹鶴主導での草創期から長らく貯蔵蓄積され原酒をブレンディングベースに、鳥井企画のもと、日本人好みの高級ウイスキーとして製造されたものであった鳥井幾度もピート炊き方を変え原酒ブレンド試行錯誤完成させた原酒東京銀座バーなどで店主テイスティングしてもらいヒントを仰ぐなどの努力重ね誕生させたスモーキー原酒評価されると共に、かつ山崎蒸溜所仕込み続けた原酒熟成迎えたことなどが功を奏し、これが失敗した壽屋倒産しかないという危機的状況であったが、おりしも日本戦時体制突入しつつあり舶来ウイスキー輸入停止になったこともあり、「角瓶」は好調に売り上げ延ばしてゆく。苦節重ねた末、鳥井初志がついに実現する運びとなった損失重ねていた壽屋ウイスキー事業は、この「角瓶」が軌道に乗ったことで抱えた損失一掃するほどの成功を収める。 そして当時日本海軍への大量納入成功、「海軍指定品」となったことも大きな助けとなった巨大な軍需販路得ただけでなく、軍需品という理由統制厳し太平洋戦争当時でも原料となる穀物等の供給受けられのである。なお角瓶は海軍だけでなく日本陸軍でも愛飲されており、一例として発売開始から約1年半後の1939年昭和14年5月陸軍糧秣廠が関東軍野戦酒保用として大量に送付した嗜好品品目中に「サントリーウヰスキー(角瓶)」の名で四合瓶9,600本がある(「サントリーウヰスキー(丸瓶)」4,800とともに)。 この勢い駆って1940年昭和15年)には、さらに上級ブレンデッド・ウイスキーオールド」を完成させたが、戦時下の折、当局より贅沢品識別され販売許可下りることなく発売戦後1950年昭和25年)まで遅れることとなったその間角瓶サントリー最上級ウイスキーとして市場ブランドイメージ築いた戦時中陸海軍従軍し戦地で「角瓶」に遭遇日本製とは知らずウイスキーの味を覚え戦後帰国して国産ブランド知った出征者も多いという。

※この「角瓶の発売と成功」の解説は、「サントリー角瓶」の解説の一部です。
「角瓶の発売と成功」を含む「サントリー角瓶」の記事については、「サントリー角瓶」の概要を参照ください。

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