西方の人とは? わかりやすく解説

せいほうのひと〔セイハウのひと〕【西方の人】

読み方:せいほうのひと

《「さいほうのひと」とも》芥川竜之介随筆昭和2年(1927)8月雑誌改造」に掲載。「西方の人」はイエス=キリスト指し自身人生キリスト受難人生なぞらえてその苦痛綴っている。


西方の人

作者芥川龍之介

収載図書芭蕉雑記・西方の人 他七篇
出版社岩波書店
刊行年月1991.10
シリーズ名岩波文庫

収載図書芥川龍之介全集 第15巻 歯車 西方の人
出版社岩波書店
刊行年月1997.1

収載図書ザ・龍之介芥川龍之介全一増補新版
出版社第三書館
刊行年月2000.7

収載図書芭蕉雑記・西方の人 他七篇
出版社岩波書店
刊行年月2001.4
シリーズ名岩波文庫

収載図書大活字版 ザ・龍之介全小全一
出版社第三書館
刊行年月2006.7


西方の人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 15:40 UTC 版)

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西方の人
作者 芥川龍之介
日本
言語 日本語
ジャンル 随筆評論
発表形態 雑誌掲載
初出情報
初出 改造1927年8月号
出版元 改造社
刊本情報
出版元 岩波書店
出版年月日 1929年12月
装画 小穴隆一
ウィキポータル 文学 ポータル 書物
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西方の人』(せいほうのひと、さいほうのひと)は、芥川龍之介随筆エッセイ)、評論。1927年8月、雑誌『改造』に初出。1927年7月10日に書き上げられ、「続」と銘打たれた『続西方の人』(『改造』1927年9月)は、自殺前夜に脱稿された。

読み方には「せいほうのひと」、「さいほうのひと」の両説がある(青空文庫では後者を採っている)。

内容

芥川が自裁を前にしてクリスト(キリスト)の一生を自身の一生となぞらえ、あるいは対置しながら描いたものとされる。新約聖書福音書、特にマタイ福音書をベースに、項目を拾い出し、37の短い章が立てられている。「西方の人」が語られる時は、必然的に「作者の死」と深く関わってくる。「作者の自画像=クリスト」なのか、あるいは「クリストと作者の距離」があるのかという議論が繰り返されてきた。芥川の作品の中でも特に論評が多い作品である。[1]

また、作品の末尾に描かれるクリストの最後を表現した「折れた梯子」が、「天上から地上へ登る」と形容されている事から、生への希求が表現されていると主張する一派が生まれた。「地上から天上へ登る」の誤記ではないかとする人たちとの論争は、平行線のまま解消されていない。最近は当時の言説全体からの位置づけなどが課題になっている。

脚注

  1. ^ 『芥川龍之介必携』学燈社 1981年

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