総会屋利益供与事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:27 UTC 版)
2004年2月に総会屋の求めに応じて土地を安く譲渡させる形での利益供与が発覚し(西武鉄道総会屋利益供与事件)、総会屋側と利益供与に関わった西武鉄道と西武不動産販売(2009年に西武プロパティーズが事業承継)の役員合わせて11人が商法違反で逮捕・送検される事態となった。これにより、同年4月14日に旧西武鉄道グループ・西武ライオンズ(当時)のオーナーで西武鉄道・コクド会長を務める堤義明と戸田博之西武鉄道社長が記者会見を開き、西武鉄道会長・社長職の引責辞任を発表する。これにより、同族資本の鉄道会社は東武鉄道と富士急行が残るのみとなった。後任の西武鉄道社長には小柳皓正専務が昇格する形で就任した。
※この「総会屋利益供与事件」の解説は、「西武鉄道」の解説の一部です。
「総会屋利益供与事件」を含む「西武鉄道」の記事については、「西武鉄道」の概要を参照ください。
総会屋利益供与事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 15:27 UTC 版)
1997年(平成9年)には、総会屋・小池隆一へ460億円にのぼる利益供与事件で、第一勧業銀行本店を東京地方検察庁特別捜査部に家宅捜索された。 近藤克彦頭取は、1997年(平成9年)5月23日に「(総会屋側に)多額の融資を行った最大の要因は、(歴代最高幹部が親しかった)元出版社社長の依頼を断れなかったことで、社長の死後もその呪縛が解けず、関係を断ち切れなかった…」と記者会見で述べ退任、次期頭取と紹介された副頭取藤田一郎の「以前から不正融資を知っていた」と記者会見で告白し、一銀幹部も驚く爆弾発言となった。 頭取経験者の11人に及ぶ逮捕や、宮崎邦次元会長の自殺という事態を引き起こし、更に調べ上げると、第一勧業銀行が1985年(昭和60年)から1996年(平成8年)まで、総会屋に提供した総額460億円にのぼる資金は、四大証券会社(山一證券・野村證券・日興証券・大和証券)を揺る資金元となり、銀行・証券界と監督当局との腐りきった関係を白日の下に晒した大蔵省接待汚職事件から、遂には大蔵省解体へと帰結し、未曾有の経済疑獄となって、日本国民は信じがたい事実に、金融業界の断末魔を見ることになった。 この時も、逮捕された元頭取の中には「あれは旧第一銀行の案件で、自分は旧日本勧業銀行出身だから関係ない」などと刑事裁判で無責任な証言をした者がおり、いかに旧第一・勧業の関係が悪いものであったかを露呈してしまう結果になった。この不祥事以降、宝くじの広告から「受託 第一勧業銀行」の文字が消え、みずほ銀行となった後も、広告には表示されていない。 第一勧業銀行総会屋利益供与事件をきっかけに、この年出版された高杉良による経済小説『金融腐蝕列島』が耳目を集め、後年には事件を題材に続編である『呪縛ー金融腐蝕列島2』が書かれ、「金融腐蝕列島 呪縛」(1999年)として映画化もされた。タイトルは、近藤克彦頭取の「呪縛が解けなかった。」と、記者会見で述べた事に由来している。
※この「総会屋利益供与事件」の解説は、「第一勧業銀行」の解説の一部です。
「総会屋利益供与事件」を含む「第一勧業銀行」の記事については、「第一勧業銀行」の概要を参照ください。
- 総会屋利益供与事件のページへのリンク