節電運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 08:16 UTC 版)
「東日本大震災による電力危機」の記事における「節電運動」の解説
詳細は「節電」および「省エネルギー」を参照 電力量を抑える為に、社会で節電する動きが見られる。今回の節電がこれまでのものと異なるのは、供給不足に陥る可能性があるピーク時間帯「平日昼間〜夕方(夏季)」「平日朝〜夕方(冬季)」の電力を削減すること(ピークカット)と、やむを得ず使用しなければならない電力はそれ以外の平日夜間〜早朝あるいは休日に振り替えること(ピークシフト)に重点が置かれている事である。電力量の合計値を削減する(ベースカット)という考え方も維持されているが、ピークカットやピークシフトの方が優先される。 ピークカット 各所で照明の間引きや消灯、空調温度設定の緩和、使用していない電気製品の停止などの従来からの節電に加えて、ある程度使用頻度がある電気設備でも時間帯を定めて停止するなどのより踏み込んだ対応をとった。 冷房電力のピークカット等を目的に、これまでのクールビズを強化した「スーパークールビズ」を採用し、クールビズでは解禁されていなかった、ポロシャツ・スニーカー・アロハ・無地Tシャツなども着用出来る様になった会社も存在している。また、自治体によっては、節電効果の高いLED照明の切り替えに対し、補助金を出す所もある。 東日本旅客鉄道(JR東日本)は、『2011年6月24日から9月22日までの約3ヶ月間、平日の正午〜15時00分の時間帯で、運行列車を最大30%削減する』ことを眼目とした夏季特別節電ダイヤグラムを編成することを、2011年6月16日に発表した。他社でも運行本数を削減した緊急ダイヤ改正の実施や、エスカレーターの使用停止・照明・自動券売機・自動改札機の削減などの対策が取られた。 飲料メーカーは自主的に、自動販売機の節電対策に努めている。 各パチンコ店では、月に3回の定休日を設定した。 ピークシフト 休日へのピークシフトの試みとして、土日操業・平日休暇を行う「休日分散化」を行う企業が多数あった。業界で協調して行うところもあり、自動車業界は7月から9月まで土日操業・木金休暇を全国的に行う事を5月19日に決定。NTTドコモでは7月から9月まで、土日休暇・月火休暇を関東・甲信越地域で実施する事を5月26日に発表。さらにNTT本体も7月から9月まで、土日操業・水木休暇を研究所部門で行う事になった。 平日内でのピークシフトの試みでは、企業で出社時間を早める夏時間を導入したところがある。都庁では25%減を目標に導入を決めたほか、パナソニック・日本製紙・ダイキン工業など多くの企業に広まった。 第93回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)は電力不足を考慮し、第1試合を午前8時開始とし、決勝戦も午前9時30分開始となった。また、第94回についても前年同様の措置とし、決勝戦を午前10時30分試合開始とした。
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