第二期 バカCG
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1990年 - 1996年1990年、中ザワはコンピューター・グラフィックスに転じ、個展「大ボケツ」にてCG作品を発表。同年、勤務先であった日本医科大学付属病院を辞職し、イラストレーターとして独立。2Dビットマップ・ペイントソフトを使用した、日本初の「へたうまCG」のスタイルを確立。中ザワのCGイラストは、コンピューターのビットマップが荒々しく強調され、派手な色合いのものが多くあるが、このスタイルは一世を風靡し「バカCG」と評される。 1992年、東京都渋谷区に「有限会社アロアロインターナショナル」設立。著書、CD、コンピューター用ソフトウェア、松井茂の詩集を商品としている。また、後に中ザワが行う活動「芸術特許」の特許取得の名義も、この会社名となっている。 1995年、株式会社アスクより子供向けのWindows用ソフトウェア「キッズボックス」を発売(音楽は松前公高が担当)。このソフトウェアは「マルチメディアグランプリMMAアーティスト賞」と「インターナショナルデジタルメディアアワーズベストCD-ROM賞」を受賞。この時期の中ザワはフロッピーディスクマガジンやフロッピーディスクレーベルを起ち上げる等、CGでの活動のみ行っていた。 中ザワはイラストレーターとしての活動以外にも、上記のようなソフトウェアや、インタラクティブな装置などもこの時期に発表している。愛知県にある蒲郡情報ネットワークセンター生命の海科学館に中ザワの『不可視関数試論(カンタン・アブストラクト)』という遊び心をもった作品が恒久設置されている。この装置を制作するにあたり、コンセプトは勿論、CG、デザイン、音、声の全てが中ザワによって手がけられている。 1996年、株式会社アスクよりMacintosh用とWindows用のアプリケーションソフトウェア「デジタルネンド」を発売。中ザワは発案、ソフトウェアデザイン、監修を手がけている。今まで3DCGを描くソフトウェアは全てベクター方式であったが、「デジタルネンド」はビットマップ方式で3DCGを描くことができる。中ザワは、このソフトウェアを開発したことは単なる子供用玩具の商品開発ではなく、哲学や美術と関連づけて自ら積極的に芸術活動として論じている。 なお、このソフトウェアの原理となっている「三次元グラフィックス編集装置および方法」と「造形装置および方法」は、中ザワ本人の名義によって日本・アメリカ両国で特許を取得している。後にそれを売却し、特許証券化する。中ザワはこの活動を「芸術特許」として、コンセプチュアル・アートであるとしている。
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