税制と社会保障
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 07:08 UTC 版)
『日本改造計画』では消費税の10%への引き上げと所得税の半減が持論で、細川内閣でも国民福祉税構想をぶち上げたが、新進党時代の後半からは消費税論議を封印した。 小沢自由党においては税制改革基本法案を提出し、社会保険料は現行水準以下に抑え、消費税は全額を基礎的社会保障の財源に充てるとしていた。国民生活充実基本法案においては、所得控除を廃止する代わりに子育て支援政策を行い、親と同居している世帯に対して「親手当」、子供がいる世帯に対して「子ども手当」を交付するとしていた。 民主党政権においては、年金の特定財源化を行い、すべての年金を一元化する。1人月額6万円を支給する最低保障年金と従来の社会保険料方式を維持した所得比例年金の2階建て。消費税は5%に維持するが、その税収はすべて全額を福祉目的化し、基礎年金に割り当てる。しかし、消費税5%分(約13兆円)だけでは年金の基礎部分を賄えないため、必要な財源は既存予算から捻出するように努力する。13兆円では、国民の半数にしか年金が支給できないとの批判があったが、「給付する人を低所得者に限るため、13兆円で足りる」と反論した。 暫定税率 民主党による政権交代前は道路特定財源の一般財源化を行い、揮発油税(ガソリン税)の暫定税率を廃止すると主張していた。2008年3月28日にはこれに関して「暫定税率を延長する必要はなく、国民生活のために還元をしたほうが良い」と主張した。廃止に伴う地方財政への影響に関しては、道路特定財源の内で地方へ行くと予定されているのは9000億円であるが、そのうち市町村分の3000億円には手当てが必要であるとの見解を示し、その手当てを一般会計・特別会計の余剰金の利用や無駄の削減で市町村分へ配分することは可能だとした。 しかし、政権交代後の2009年には、党に寄せられた陳情を踏まえ、政府の2010年度予算への反映を求める「重点要望」の中で衆院選マニフェストで廃止を掲げたガソリン税などの暫定税率は「維持する」と転換し、菅政権以降、社会保障・税一体改革などでマニフェスト遵守を訴える姿勢と矛盾しているとの批判を受けることもある。
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