知識と科学とは? わかりやすく解説

知識と科学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 03:53 UTC 版)

知識」の記事における「知識と科学」の解説

認識論知識とその獲得方法について考察するフランシス・ベーコン知識獲得方法発展重大な貢献をした。著作帰納的方法論確立し一般化し現代の科学探究の礎となったのである彼の金言知識は力なり (knowledge is power)」はよく知られている(この金言彼の著書『Meditations Sacrae』(1957) に記されている)。 scientiaスキエンティアという言葉は元々は単に知識という意味でしかなく、ベーコン時代でもそうであったscientific methodscientific method元の意味では「知識に関する方法論」)が徐々に発展したことは、我々の知識についての理解重要な寄与をした。さまざまな経緯経て知識探究方法は、観測可能で再現可能で測定可能な証拠集め、それらに具体的な推論規則あてはめていく形で行われなければならないとされるようになった。現在では科学的方法(scientific method)は、観測実験によるデータ収集と、仮説定式化と、検証から構成されている、とされている。科学とは「計算され実験によって得られ事実基づいて推論する際の論理的に完全な思考法ともされる。そして、科学科学的知識性質というのも哲学主題のひとつとされるようになった科学哲学)。 科学発達と共に生物学心理学から知識についての新たな考え方生まれたジャン・ピアジェ発生的認識論である。 近年まで特に西洋では単純に知識とは人間(および神)が持てるもの、特に成人だけが持てるものだと見なされていた(東洋では必ずしもそうではなかった)。西洋では時にはコプト文化の持つ知識」といったように社会知識を持つ、といった言い回し無かったわけではないが、それは確立されたものではなかった。そしてまた西洋では、「無意識の知識体系的に扱うことはほとんどなかった。それが行われるようになったのは、フロイトその手法一般化した後である。 上記のような知識以外に「知識」が存在するといわれているものに、例え生物学領域では、「免疫系」と「遺伝コードDNA」がある。(カール・ポパー(1975)とTraill(2008)らが指摘している) このような生体システムが持つ知識までカバーするためには、「知識」という用語の新たな定義が必要とされるように見える。生物学者は、システム意識を持つ必要はない、と考えるが、知識システムにおいて有効に利用可能なければならない。すると、次のような基準出てくる。 システム一見して動的自己組織的である(単なる本のようなものではない)。 知識には、「外界 ※」についての何らかの表現、または外界を(直接または間接に)扱う方法含まれていなければならない。(※ この「外界」には当の有機体別のサブシステム含まれる) システムには有効に働く程度素早く情報アクセスする何らかの手段があるはずである。

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