盤外戦とは? わかりやすく解説

盤外戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 21:37 UTC 版)

大山康晴」の記事における「盤外戦」の解説

対局相手無形圧力加えるなど、いわゆる「盤外戦」を駆使した面がしばしば強調される例え有名な高野山の決戦である。A級1位だった升田塚田正夫への挑戦者当然だったが、名人戦当時主催していた毎日新聞社は、自社嘱託棋士であったB級1位の大山強引に参画させるため、突然A級上位3名とB級1位のプレーオフ名人戦挑戦者決め変則実施した朝日新聞社嘱託棋士であった升田には、対局日程も場所も事前に通知無く真冬高野山に行く升田同行者出さないという冷遇をした。しかも、十二指腸具合よくなかった升田温暖な場所での対局依頼していたが、毎日新聞社寒冷な高野山を選ぶなど、升田対局する以前大山側から強烈な盤外戦を喰らっていたという説もある。 一方河口俊彦は、毎日新聞社が、朝日新聞社嘱託棋士であった升田悪意のある仕打ちをしていたというのは、升田考えすぎであろう、という趣旨述べている。 昭和23年1948年)の「高野山の決戦」の後の昭和28年1953年)に毎日新聞社入社し長く観戦記者務めた井口昭夫は、下記のように述べている。 「B級1位を参画」という制度変更は、「順位戦開始前」にされていた筈だ。(升田知らなかったかもしれないが)順位戦終わった段階での、制度変更考えられない。なお「B級1位を参画」は七段時代升田が、木村名人との五番勝負勝った結果としてB級逸材にも挑戦チャンス与えよう」という流れである。 井口は、高野山での対局毎日新聞社担当した者に話を聞いた当時食糧難対局所を探すのも困難であり、食糧が十分確保されている高野山対局場所として適所としてあげられた。なお、「途中寒くても、寺に入ってしまえば防寒用意発達している」と高野山側の説明受けていた。 毎日側は升田連絡しようとしたが、升田所在わからず困惑していた。朝日新聞側の担当者も、升田連絡つかないことを心配していた。 敗戦から3年経た昭和23年未だ日本の食事情厳しく、「高野山の決戦」については、対局前夜供されるすき焼き材料主催社の毎日新聞社提供し高野山滞在中に関係者食べ白米出典には「銀飯」とある)は高野山提供し左党升田欠かせない酒は後援者提供した食糧確保のための関係者努力多大なものであった。 なお、大山の側も、朝日新聞社名人戦主催するようになって以降は相当の盤外の圧力被っていたという説もある。升田勝てば役員総出で大宴会になり、大山勝ったそのまま全員帰った大山升田敗れればカメラマン何度も投了瞬間再現するよう迫ったという逸話伝えられている。これで奮起した大山2期後に名人位を升田から取り戻し13連続通算18期名人位を獲得しその後二度と終生ライバルであった升田タイトルを譲る事はなかった。

※この「盤外戦」の解説は、「大山康晴」の解説の一部です。
「盤外戦」を含む「大山康晴」の記事については、「大山康晴」の概要を参照ください。

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