ちょうせき‐こてい〔テウセキ‐〕【潮×汐固定】
自転と公転の同期
(潮汐固定 から転送)
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自転と公転の同期(じてんと こうてんの どうき)とは、互いの重力に引かれて共通重心の周りを公転している2つの天体の、一方または両方が、常に相手に同じ面を向けて回転する現象をいう。すなわち、自転周期と公転周期が等しくなっている現象である。
- ^ a b 谷口宗敬 (2017年8月14日). “TRAPPIST-1の惑星系は太陽系よりも古いと判明。生命には厳しい環境も、存在可能性は否定せず”. 公式ウェブサイト. Engadget日本版. 2017年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月4日閲覧。 “至近距離にあるTRAPPIST-1の潮汐力によって自転と公転が同期してしまっていても、常に昼間の暑い側から、常に夜になっている寒い側に大気が対流することで、ちょうどよい環境のエリアが存在することも考えられます。”
- ^ Leconte et al. (2015). Science 347: 632. Bibcode: 2015Sci...347..632L.
- ^ Role Reversal: Planet Controls a Star
- ^ a b Malhotra, R. (1998). “Orbital Resonances and Chaos in the Solar System”. Solar System Formation and Evolution: ASP Conference Series 149: p.37. Bibcode: 1998ASPC..149...37M.
- 1 自転と公転の同期とは
- 2 自転と公転の同期の概要
- 3 出典
潮汐固定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 01:02 UTC 版)
グリーゼ581からは少し離れているため、グリーゼ581cは片面を常に主星に向け、もう片方を永久に主星に見せる事がない、潮汐力による「潮汐固定」(自転と公転の同期)を受けているとされている。主星の観測から、グリーゼ581cは円形軌道である事が示されているが、より古い研究では0.10から0.22の軌道離心率の値が求められている。これほど軌道が歪んでいれば、公転軌道上で、表面温度に大きな差が生じる。惑星が主星に近い時は潮汐力が強いので、惑星は「擬似同期(pseudo-synchronization)」とも呼ばれる、公転周期よりも短い自転周期が予想される。この効果の例として、水星がある。公転周期と自転周期の比はおよそ3:2で、これは2回公転する毎に3回自転する事を示している。いずれにしても、公転と自転が同期していても、惑星は秤動し、秤動している間は、惑星の明暗境界線は変化している。 時間経過と共に変化する、惑星軌道の進化モデルは、潮汐力に起因する熱が地質学において重要な役割を果たすかもしれない事を示唆している。天文学者によって提案されたモデルでは、この潮汐力によって生じた熱が、プレートテクトニクスなどの地質活動を引き起こし、木星の衛星イオの約3倍もの表面熱流束をもたらす可能性を新している。
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潮汐固定
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「プロキシマ・ケンタウリb」の記事における「潮汐固定」の解説
プロキシマ・ケンタウリbは、自転と公転の同期(潮汐固定)が発生している可能性がある。これは、1:1の軌道では、惑星の同じ側が常にプロキシマ・ケンタウリに面することを意味する。1:1の潮汐固定が、惑星の一部しか居住できない極端な気候につながるなど、居住可能な条件がそのような状況で発生する可能性があるかどうかは不明である。 ただし、惑星は潮汐固定されていない可能性もある。プロキシマ・ケンタウリbの軌道離心率が0.1-0.06よりも大きい場合、水星のような3:2共鳴または2:1などの高次共鳴に入る傾向がある。プロキシマ・ケンタウリ周辺の追加の惑星とアルファ・ケンタウリとの相互作用は、より高い軌道離心率を引き起こす可能性がある。惑星が対称的(三軸)でない場合、軌道離心率が低くても、潮汐固定のない軌道となることが可能性である。しかし、軌道が潮汐固定されていない場合、惑星のマントルが潮汐加熱され、火山活動が増加し、磁場を生成するダイナモが停止する可能性がある。正確な動力学は、惑星の内部構造と潮汐加熱に応じたその進化に強く依存している。
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潮汐固定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 14:33 UTC 版)
「TRAPPIST-1」の記事における「潮汐固定」の解説
TRAPPIST-1系の7つの惑星は全て潮汐固定(自転と公転の同期、惑星の片側を恒久的に主星に向けている状態)されている可能性が高く、表面での生命体の進化を困難にさせていることが示唆されている。また、可能性は低いが、一部の惑星には水星でみられるような自転・軌道共鳴(spin-orbit resonance)が生じているかもしれない。潮汐固定されている惑星は通常、恒久的に主星からの光に照らされた昼側と恒久的に暗い夜側の間に非常に大きな温度差が生じたことで惑星全体を周回する非常に強い風を発生させる可能性がある。生命体が生息するのにとって最適な領域は昼側と夜側の間である明暗境界線の近くになるかもしれない。もう1つの可能性として、7つの惑星間の強い相互作用によって惑星の自転と公転が事実上の非同期状態になり、惑星の表面全体が主星に照らされている可能性がある。
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