潮汐効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 18:54 UTC 版)
「一般相対性理論の概説」の記事における「潮汐効果」の解説
重力効果と慣性効果の等価性は、重力の完全な理論を構成するものではない。地表上の自分の位置近くで重力を説明する場合、基準系が自由落下していないことに注意し見かけの力を予期することで、適切な説明が提供される。しかし、地球のある側で自由落下する基準系は、地球の反対側の人々が反対方向に引っ張る重力を経験する理由を説明できない。 同じ効果のより基本的な表れには、地球に向かって並んで落下している2つの物体が含まれる。これらの物体と並んで自由落下している基準系においては、無重力で空間に停止しているように見えるが、正確にはそうではない。これらの物体は正確に同じ方向に落ちるのではなく、空間内の1つの点、地球の重心に向かって落下する。結果としてもう1つの物体に向かう各物体の運動の成分がある(図参照)。自由落下するリフトなどの小さな環境ではこの相対加速度は非常に小さく、地球の反対側のスカイダイバーにとっては効果が大きくなる。これらの力の違いは地球の海の潮汐の原因でもあるため、この現象には「潮汐効果」という名前が使われている。 慣性と重力の等価性では潮汐効果を説明できない。重力場の変動を説明できないからである。これを説明するためには、物質(地球の大きな質量など)が周囲の慣性環境に影響を及ぼす方法を説明する理論が必要である。
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