渋谷区長選挙出馬
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2007年4月15日告示、22日投票の渋谷区長選挙に宅は出馬の届け出をした。出馬表明をしたのは告示日前日の14日という電撃出馬だった。宅の出馬は一般紙・スポーツ紙で大きく報じられ、抱負を「渋谷を『萌える街』にしたい」と語った。他に出馬を届け出たのは現職の桑原敏武、自由民主党所属で区議6年、都議19年務めた矢部一、渋谷区役所に30年以上勤務した前リサイクル清掃部長で民主党・日本共産党の区議団や一部無所属の区議が推す坂井正市など。市民団体「オンブズマン渋谷行革110番」が宅を公認した。 宅の選挙特設サイトでは、決意表明や「19の改革宣言」から成る宅のマニフェストが掲載されている。宅は15日12時30分、渋谷駅ハチ公前で大挙した取材陣を前にメイド姿のコスプレに身を包んだボランティアのギャル3人をひきつれ第一声を行った。演説で宅は「渋谷は秋葉原に負けている。メイド喫茶を増やし、アキバよりおしゃれな『渋谷系オタク』を確立する」と述べ、「渋谷の萌えタウン化」を公約した。 メイド姿のコスプレに身を包んだ複数の女性が選挙ボランティアとして手伝うなど、「萌え」をスローガンにした独自の選挙運動を行った。宅の運動は記者が同行取材することが多く、第一声や最終日の演説などは日刊スポーツなど複数のスポーツ紙で大きく扱われた。 選挙戦最終日には夕方から、最後を飾る催しとして「きよたまらんど in 渋谷」をハチ公前にて開催した。「宅八郎」の文字が大書された選挙運動車をハチ公広場前につけ、歩道に木の箱を置き壇上にした。テレビ局のカメラがかけつけ新聞紙の記者がカメラをかまえるなど、報道陣で辺りはごった返した。聴衆が500人ほど足をとめる中、宅がプロデュースしている歌手・井万里きよあがアイドル風の衣装に身を包んで登場し「好きになっちゃいました」などの持ち歌を数曲披露した。その後、宅が登場して数分間、演説した。そして角川春樹の娘で元アイドルの鬼畜ライター・Kei-Teeが友人を代表して、「宅さんとは鬼畜仲間です。鬼畜にやさしい町づくりをしてくれる宅さんをよろしくお願いします」と応援演説した。 なお、宅は投票日前夜の4月21日夜に大阪のクラブイベントでDJをする事になっていた。これは数ヶ月前に予約がされており、宅の選挙出馬以前に決定していた。この事に対し宅は大阪でのDJを取りやめず21日の選挙演説期限ギリギリまで選挙活動を行い、その後、新幹線で大阪に向かい徹夜でDJを行って、翌朝、東京に戻っている。この様子の一部はテレビで放送された。 投票は22日に行われ即日開票された。結果は一期目の桑原敏武・区長が2万7044票(41.1%)を獲得して再選、矢部一が2万0729票(31.5%)、坂井正市が1万2424票(18.9%)、宅八郎が5605票(8.5%)獲得した。 供託金没収にあたる10%を下回る得票数のため、100万円は区に没収となった。宅は日刊スポーツの取材で「正直これほど票を入れていただき、ありがたい。こういう機会が与えられることがあれば、チャレンジしたい」と語った。
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