法典実施断行ノ意見とは? わかりやすく解説

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法典実施断行ノ意見

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 21:34 UTC 版)

民法典論争」の記事における「法典実施断行ノ意見」の解説

これに対して法治協会が『法律雑誌』(第883号)に発表した「法典実施断行ノ意見」は一層激烈であった(一)法典実施延期する国家秩序紊乱するものなり (二)法典実施延期する倫理壊乱を来たすものなり (三)国家主権害し独立国の実を失はしむるものなり (四)憲法実施害するものなり (五)立法権放棄し之を裁判官委するものなり (六)訴訟粉乱をして叢起せしむるものなり (七)各人をして安心立命の途を失はしむるものなり (八)国家経済攪乱するものなり これは、道義維持者たる法典早急に完備すべきと説く自然法学法典実施論であるが、延期論者痴人狂人罵る非理性的感情的なものであった儒教的色彩指摘されている。 当時我輩も、法理上から…論じたものを延期派の事務所に送っ…たが…「至極尤ではあるが、此際利目が薄いから御気の毒乍らと言う戻して来た。成程前に挙げた意見書でも分る様な激烈な論争駁撃場合に、法典法理上の欠点指摘するなどは、白刃既に交わるの時に於いて孫呉講ずる様なもので、我ながら迂闊千万であった思ふ要は議会論戦において多数を得ることであった。其目的の為めに大なる利目のあったのは、延期派の穂積八束氏が「法学新報第5号掲げた民法出デテ忠孝亡ブ」と題した論文であったが、聞けば題目江木衷博士意匠出たのであるとのことである。双方から出た仰山な脅し文句は沢山あったが、右の如く覚えやすくて口調良い警句は、群集心理支配する偉大な効力があるものである。 — 穂積陳重『法窓夜話97話 法治協会ではほかに延期意見書具体的に反論した未完論文「弁妄」が知られ家族法部分後世学者からも支持集めている(青山牧野手塚)。共同執筆者中の一人磯部同月には、両派の学生小競り合い起こす事件起きている。

※この「法典実施断行ノ意見」の解説は、「民法典論争」の解説の一部です。
「法典実施断行ノ意見」を含む「民法典論争」の記事については、「民法典論争」の概要を参照ください。

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