気候地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 13:47 UTC 版)
上記の気候帯を元にして、アリソフは1954年にアジア・ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オーストラリア・南極・太平洋・大西洋・インド洋の気候地域をそれぞれ示した。例えばアジアの場合、以下のように11の気候地域に区分した。 赤道気団帯:■赤 1. 南インド気候地域・赤道モンスーン気候地域 2. インド気候地域 3. インドシナ気候地域 熱帯気団帯:■黄 4. アラビア気候地域 亜熱帯:■黄緑 5. 地中海気候地域 6. イラン気候地域 7. 高山気候地域 8. 中央アジア気候地域 9. モンスーン気候地域 寒帯気団帯:■深緑 10. 大陸性気候地域 11. モンスーン気候地域 日本は北緯38度 - 39度あたり(宮城県や山形県に相当)を境として、南側が9のモンスーン気候地域(亜熱帯:■黄緑)に、北側が11のモンスーン気候地域(寒帯気団帯:■深緑)に区分される。倉嶋厚は茶や桑、サツマイモの栽培限界、暖帯林と温帯林の境界も同じくらいの緯度であり荒川秀俊と田原寿一による熱帯気団と寒帯気団の出現頻度調査においても札幌と東京の間に境界が来ることが示されていることから、アリソフの示した境界線は妥当であるとした。 一方、アリソフは母国・ソビエト連邦の気候地域については1954年に発表していないがボリソフ(A. A. Borisov)が1965年に著書"Climates of the USSR"の中でアリソフによるソビエト連邦の気候地域を紹介している。その中でアリソフはソビエト連邦を22個の気候地域に分け、そのうち10個の気候地域には2 - 4つの細分化した地域を示している。このソビエト連邦の気候地域の名称にはシベリアやアルタイ山脈など相観的特性に基づく固有地域名を冠しており、アジアなどの気候地域の名称がインド・アラビアなど普通地域名を冠していることと比べて統一感を欠くと矢澤大二は述べている。
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