機体の固定と移動とは? わかりやすく解説

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機体の固定と移動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 15:05 UTC 版)

ヘリコプター甲板」の記事における「機体の固定と移動」の解説

陸上ヘリパッド異なり、特に水上戦闘艦ヘリコプター甲板では、常に動揺問題になる。このため甲板には滑り止め塗装施されるほか、ソ連海軍では、甲板上に網を張って、その目の間に脚を入れることで滑りにくくするという方法用いられた。またアメリカ海軍でも、機体ヘリコプター甲板上にあるとき、発着時以外は必ず主脚チョック噛ませるうえ、駐機の際には固縛(タイダウン)することになっており、そのための係止環が埋め込まれている。ヘリコプターは艦に比べて構造であり、機体固持金物取り付け位置決まっており、タイダウン・チェーンの取り付け角度などにも制限があるため、甲板上の金物位置個数もこれによって決まる。 ただし格納庫備えている艦船場合は、甲板上に固縛するだけではなく甲板上と格納庫内との移動必要になる。特に哨戒ヘリコプター救難ヘリコプター場合搭載艦船動揺するなかでも、狭いヘリコプター甲板上を上手く取り回し発着をこなさなければならない状況想定されることから、専用移動装置備え場合も多い。海上保安庁場合、初のヘリコプター搭載巡視船(PLH)である「そうや」では、格納庫内に引き込み用、船尾甲板引き出し用のウインチ設置して機体移動使用したが、ウインチヘリコプターの間のロープ長くなり、横流れしやすいために人力制動する必要があるという問題があった。その後順次改良加えられて、甲板から格納庫内までレール敷設し機体前後配置した牽引台車によって引き込みおよび引き出しを行う方式発展したまた、更に着艦拘束装置備え場合もある。カナダ海軍開発したベアトラップ機体移送装置兼ねたもので、海上自衛隊で採用されたほか、のちにはアメリカ海軍要求加味し上でLAMPS Mk.IIIRAST (Recovery Assist, Secure and Traverse) システムとして採用された。ただしこれはかなり大がかりシステムであることもあって、より小規模なハープーン・グリッド・システムも開発されている。これはフランスDCNS社によって開発されたもので、欧州各国フリゲートMEKO型フリゲートなどで広く採用されている。ハニカム構造ステンレス板(「グリッド」)を飛行甲板中央甲板面一になるように埋め込み、ここにヘリコプター胴体下面設置され伸縮式のハープーンさしこんで機体拘束するという仕組みである。 なお、ヘリコプター甲板周囲には起倒式の安全網設置される。これは、単に甲板上の乗組員転落防止というだけでなく、ヘリコプター甲板海面との高さの差による地面効果変動緩和する働き持っている航空母艦のように大きな飛行甲板備えたであればヘリコプター甲板上を発進してから海の上に出るまでに、十分にパワーも高度も確保できることから、このような配慮は必要とされない地上施設RAST使って着陸するSH-60 グリッド上に駐機され、固縛されているリンクス・ワイルドキャット

※この「機体の固定と移動」の解説は、「ヘリコプター甲板」の解説の一部です。
「機体の固定と移動」を含む「ヘリコプター甲板」の記事については、「ヘリコプター甲板」の概要を参照ください。

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