標準時を巡る議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 14:37 UTC 版)
基準となる子午線が日本を通っており国土を通っていないこと、現在の韓国標準時が日韓併合に伴い改められた標準時と同じであることから、基準子午線を日韓併合以前の東経127.5度線に戻し、日本標準時から30分ずらしたUTC+8:30を韓国標準時としようという案が何度か出ているが、実現を見ていない。 1993年に政府は民族の主体性確立のため、行政刷新委員会で子午線を東経127.5度に戻す検討を始めているが、現状維持が結論となった。 2000年8月には趙舜衡(チョ・スンヒョン)議員など与野党議員20人余りが、韓国人の生体リズムに合った標準時(東経127.5度)に変更する必要があるという法案を発議した。しかし、大韓民国政府は、次のような反対意見を提出している。ほとんどの国は、協定世界時 (UTC) から1時間単位の時差を置いており国際慣行に逆行する。 他国と30分単位の時差があれば軍事でも国際交流でも不便であり、気象や金融などの過去のデータ活用の面でもコストと混乱が生じる。 朝鮮民主主義人民共和国も東経135度を子午線として使っているので、変更を考慮するなら統一後にする必要がある。 2008年7月にはハンナラ党(現・自由韓国党)の朴大海(パク・テヘ)議員が、韓国の平均太陽時より30分も早い標準時は不合理であること、日本から領土の独立だけでなく時間の独立も勝ち取るべきとの理由から、韓国標準時の基準子午線を東経127.5度に変更する内容を盛り込んだ「標準時に関する法律の一部改正法律案」の発議を試みたが、立法化には失敗した。 2013年11月21日には、セヌリ党の趙明哲(チョ・ミョンチョル)議員が、日本標準時と同じになっている韓国標準時の基準子午線を東経127.5度に変更して国家のアイデンティティ再確立を図る「標準時に関する法律」改正案を代表発議したが、国会会期中に成立せず廃案となった。
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