標準化/相互運用性の欠如
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/16 06:59 UTC 版)
「中国の健康情報学」の記事における「標準化/相互運用性の欠如」の解説
病院情報は、治療法、教育、医学研究、職員、金銭、及び物質等に関連する。表題、概念、分類、及びコードの統一は情報交換の基本的な前提条件である。しかし、最も困難なことは、標準が統一されていないことである。例えば、症例報告、薬剤、職員、機器、精査、及び検査の表題とコードは病院ごとに異なっている。全く同じものに対する定義、記述、及び実施業務も異なっている。統一され、信頼できる病院標準化データ辞書がなく、様々な企業が様々なコードと標準で開発した異なるHISが存在するため、2つの悪い結果が発生することになる。一つ目は、病院ごとにユーザー辞書を開発しなければならず、その結果として、膨大な職員、金銭、物質、及び時間が無駄になるということである。二つ目は、標準とユーザー辞書を別々に設定しているため、それがインターネットの中のユニットに影響を与え、情報を共有できないことである。前節で述べたように、「第一軍事プロジェクト」のHISは優れていた。それにもかかわらず、標準化には多くの問題がある。ある研究者の調査結果によると、本来99のコード表が一貫すべきであるが、実際に一貫しているのは31しかないことが明らかになった。さらに悪いことに、27の陸軍病院の27コードは、27のフォーマットを有する。 Health Level 7(HL7)を含め、メッセージ標準を使うことは、異なる病院システム間の相互運用を確実にするための前提条件である。しかし、ほとんどの病院はこの問題を考慮しておらず、少数のHIS しかHL7を適用していない。中国政府は、広東省などの一部の先進地域でのみ、患者の臨床情報を送信するためにHIS 開発者にHL7標準を採用、又は参照するよう要求している。中国の医療システムの改革には、等級の異なる病院、及び保険代理店、金融機関、地域ステーションなどの多くの関連機関が入院患者情報を共有でき、相互運用することができることが求められている。しかし、HISの不十分な情報標準化は、そのニーズを満たすことができない。
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