標準化の重要性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 21:25 UTC 版)
「マンマシンインタフェース」の記事における「標準化の重要性」の解説
同一の目的のため設計されるマンマシンインタフェースは、機械が異なっていても統一されていることが望ましい。標準化されていることにより、ある機器の使用方法を一度覚えてしまえば、他の同種の機器も使用可能となる。たとえば自動車の操作において、右折するための操作が、メーカーAの自動車ではハンドルを右に回し、メーカーBの自動車ではハンドルを左に回すとなっていては混乱が生じる。実際にこのようなことは建設機械では存在し、操作員が誤操作する場合がある。 以下、標準化が達成されている例である。 キーボードの配列はどのメーカーのコンピュータでもほぼ同じである。 レコーダーは赤色で示されるスイッチを操作すれば録音・録画が始まる。 銀行ATMの操作は異なる銀行でも銀行ごとの操作学習を要せず行える。 テレビのリモコンで音量調整などの基本的な操作はメーカーが異なっても共通である。 日本において、体温計の数値は自然に読み取れば摂氏として読み取れる。 テンキーの計算機系配列と電話系配列 電卓など計算機系のテンキーの配列と、押しボタン式電話機#ボタンの配置で、配列順が異なる。歴史は思うよりも古く(初期の電卓にテンキー式でないものがあったからといって、もっと古いテンキー配列の計算機が存在しないわけではない)、機械式計算機の時代に既に現代と同じ計算機系のテンキー配列があらわれている。一方電話では、プッシュ式以前のダイヤル式で「0回のパルス」は不可能なため、ダイヤルでは0が実は10であったので9に隣接していたことも遠因と思われるが、検討のうえであえて計算機とは異なった配列を選んだものが、今日まで引き継がれている。 カメラレンズのフォーカスリング 機械的に操作していた時代に、ヘリコイドのどちら側を操作するメカになっているか、ということなども関連するが、どちらに回すとピント位置が遠くに移動するか、が、まちまちになってしまった(現代では、ディジタル化で直接操作するのではなく電子的になったため、設定で変更が可能になっている)。 一人称ゲームにおけるジョイスティックや十字ボタン系の操作と対象の動作との対応 上を押せば上、下を押せば下、という動作が基本的には直感的なのだが、フライトシミュレータでは一般的な飛行機における操縦桿にジョイスティックをなぞらえて、「操縦桿を押す」という操作を上に、「操縦桿を引く」という操作を下に対応させることが多く、その結果、上を押すと下に、下を押すと上に向く、という操作であるため、それに慣れていると反射的には逆のほうに操作してしまう。ユーザの慣れや好みに合わせてカスタマイズできるようになっていることも多い。
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