構造および設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 00:56 UTC 版)
「スピンネーカー・タワー」の記事における「構造および設計」の解説
タワーの高さは170メートルで、中に入場できる建築物の中では、英国でロンドンを除き最も高い。ポーツマスにおいても最も高い建築物である。建設会社のHGPアーキテクツが設計を、エンジニアリング・コンサルタント会社のスコット・ウィルソン・グループ(英語版)(現・URSコーポレーション(英語版))が構造エンジニアを担当し、英国有数の建設会社モーレム(英語版)によって建設された。 タワーはヨットの帆を模しており、ポーツマスの海軍史を反映している。タワーのデザインは3つの候補から1998年2月に市民投票によって決定した。タワーを構成する材料は鋼鉄とコンクリート。84個のパーツを積み上げて建築された。コンクリートはタワー全体でオリンピックで使用されるプールの容積の5 1⁄2の分量を使用し、高さ143メートルのコンクリート支柱は六角形の土台から5.5度傾いて直立し、連続的に成型を行うスリップフォーム工法によって建設された。タワーの全重量は約30,000トンに及ぶ。弓なりに曲げられた、2本の大きな白色の鋼鉄を用いて設計されており、その鉄が船の中心線と交差させる横帆の1種、スピンネーカーを形作っている。鋼鉄の組み立てを行ったのはバタリー・エンジニアリング(英語版)。 タワーの上部には3つの展望台があり、ポーツマスの街やラングストーン・ハーバー(英語版)、ポーツマスの街を350度の方向から、距離にして37キロメートル (23 mi)離れたところまで見渡すことができる。最も高い位置にある展望台(いわゆるクロウズ・ネスト(英語版))にはワイヤーの網で作られた天井があり、観光客が風雨にさらされる状態となっている。一番下の展望階の中央にはガラスの床が存在し、階下を見通せる。このいわゆるグラス・フロア(英語版)は、ヨーロッパで最も大きい。展望階は最も下で100-メートル (330 ft)、中間で105-メートル (344 ft)、最も上で110-メートル (360 ft)。一番上にある尖頭は27-メートル (89 ft)あり、14トンの重さがある。タワーの設計寿命は80年とされている。 最上階の展望階 最上階から見た帆柱の先 中間の展望階にあるカフェ「The Clouds」 最も下にある階の内装。中央にガラス製の床があり、地上を眺めることが出来る グラス・フロアからの眺め 展望階の外観 高さ143メートルのコンクリート支柱
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