構造とDNA認識メカニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/27 11:38 UTC 版)
「細胞周期調節メチル化酵素」の記事における「構造とDNA認識メカニズム」の解説
CcrMはII型DNAメチルトランスフェラーゼであり、メチル供与体SAMからヘミメチル化DNAの5'-GANTC-3 '認識部位にあるアデニンのN6にメチル基を転移する。SAM結合を形成する保存されたモチーフ、活性部位、およびCcrMの配列内の標的認識ドメインの順序に基づいて、βクラスのアデニンN6メチルトランスフェラーゼとして分類できる。アルファプロテオバクテリアのCcrMホモログは80残基のC末端ドメインを持っており 、十分に特徴付けられていない機能を持っている。 CcrMは、高度な配列識別を特徴とし、AANTCサイトよりもGANTCサイトに対して非常に高い特異性を示し、二本鎖DNAと一本鎖DNAの両方でこの配列を認識してメチル化することができる。dsDNA構造と複合体を形成したCcrMが解明され、酵素が新しいDNA相互作用メカニズムを示す事が明らかになった。具体的には、DNA認識部位でDNA二本鎖が1本鎖に分割され(メチルトランスフェラーゼの協調メカニズムは標的塩基の反転に依存する)、酵素がDNAと相互作用することが示された。異なるモノマー相互作用を持つホモダイマーを形成する。 CcrMは、多数の5'-GANTC-3 '部位を短時間でメチル化できる非常に効率的な酵素であるが、酵素がプロセッシブ(酵素がDNAに結合し、解離前にいくつかのメチル化部位をメチル化する)または分布性(酵素は各メチル化後にDNAから解離します)なのかは、まだ議論中である。最初の論文報告では後者のケースが主張されたが 、より最近の研究では、CcrMはプロセッシブ酵素であることが示されている。
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