最初の戦闘への投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 17:18 UTC 版)
ヘルマンド州でコブラの怒り作戦(英語版)が展開された際、海兵隊の侵攻目標は首都カーブルの南西610kmにあるターリバーン根拠地、マルジャだった。これは、2010年2月に攻撃される予定となっていた。この途上の2009年12月3日朝、ターリバーン根拠地であるナウザド内に海兵隊が進出し、この時M1 ABVは初めて戦闘に投入された。 2010年2月11日、2両のM1 ABVが"Sistani"外縁の砂漠地帯に導爆線を射出した。これは、モシュタラク作戦(英語版)の直前に敵の脱出路を切断する時、ターリバーンの防御力を測るために行われた。 2010年2月13日、この日は作戦初日であったが、米海兵隊第2戦闘工兵大隊のM1 ABVは、ターリバーンにより敷設されたマルジャ周辺のいくつかの地雷原に対し、掘削による地雷の捜索と爆破を行い、安全な通路を開くことに成功した。 2009年12月のレポートによれば、当時5両のM1 ABVがアフガニスタンに存在した。また、米海兵隊では、2012年に52両を配備する計画があると述べ、このうち34両が既に生産されたとした。アメリカ陸軍では187両を発注したと言及している。 アメリカ陸軍では本車に M1150 の形式番号を与えて運用を行っている。海兵隊仕様と陸軍仕様の差異について詳細は不明であるが、公表されている写真に基づけば、海兵隊仕様と陸軍仕様ではターレット両側面上部に装備されたスモークディスチャージャーの形状が異なっている事が外観上確認出来る(これは、元になった戦車型のM1エイブラムスの陸軍仕様と海兵隊仕様の差異と同様である。)また、陸軍の車両はターレット前面の爆発反応装甲を取り外している例が多い様である。 2013年8月までに、アメリカ陸軍第2歩兵師団が6両のM1150 ABVを朝鮮半島に配備した事が報じられた。ABVは半島有事の際には、必要に応じ非武装地帯に敷設された地雷原を突破できる装備であると考えられるが、これ以前にMRAP車両が朝鮮半島に配備された際とは異なり、ABVの配備に対して北朝鮮当局が非難声明等を発した事実は確認されていない。 アメリカ海兵隊のABV アメリカ海兵隊のABV アメリカ陸軍のM1150 ABV アメリカ陸軍のM1150 ABV アメリカ陸軍のM1150 ABV
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