最初の打ち上げ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 16:48 UTC 版)
エネルギアは1987年5月15日21:30にポリュスを搭載して打ち上げられた。打ち上げ2秒後に大きく揺れたものの、エネルギアロケット自体は問題なく打ち上がった。しかし、公式見解では2段目(エンジン付軍事衛星ポリュス)のエンジン不良により同部位の軌道投入に失敗した(ゴルバチョフ大統領による打ち上げ直前の運用中止命令で投入しなかったとする説もある)。 ミールのモジュール(キャンセル)として製造されていたFGB(機能貨物ブロック)エンジンがペイロードを軌道へ投入するために使用された。目的の軌道は高度280 km (170 mi)、傾斜角64.6°だった。 当初、ソビエトではエネルギアはダミーペイロードを搭載して弾道飛行に成功したと発表したが、しばらくしてから実際にはポリュス軍事衛星を軌道へ投入する目的だった事が明らかになった。エネルギアの2段目は設計通り作動したが、3段目のポリュスは軌道への投入に失敗した。姿勢制御システムのソフトウェアの間違いにより軌道へ投入するためのエンジンの燃焼が失敗し、軌道へのペイロードを投入に失敗した。代わりにペイロードは太平洋上の大気圏に再突入した。
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