映画・小説・漫画・落語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:51 UTC 版)
ミイラは長期間死体が保存され不気味であると認識され、また1920年代にツタンカーメンのミイラが発掘された後にカーナヴォン卿ら数名が謎の死を遂げたことが「王家の呪い」によるものとされ、人を呪い殺すというイメージもあり、ホラー映画や書物にしばしば生き返って登場する。映画ではアメリカのユニバーサル映画が製作した、フランケンシュタインモンスター役で知られる怪奇スター、ボリス・カーロフ主演の『ミイラ再生』(1932年、原題: The Mummy)が始祖とされ、多くの後継作やリメイクが製作された。『ミイラ転生 死霊の墓』(1981年)のように、同じく蘇った死者であるゾンビと共演する作品も登場した。日本でも1961年に日本テレビ製作の連続テレビ映画『恐怖のミイラ』が放送された。すでに死体であることから、通常人間が死に至るセオリー(心臓を突き刺す・首をはねるなど)をおこなっても死なず(というよりももとから死んでいるのだから動きを止めず)、そういった物語の登場人物たち、および読者・観客を恐怖させた。なお、それらの場合では火や聖水に弱いなどの特徴が見られる。なお、アメリカ映画『ハムナプトラ』(1999年)の原題は(リメイク元の『ミイラ再生』同様)"The Mummy"すなわち『ミイラ』であるが、現代日本の文化状況下において安直すぎると考えたことからか、日本公開時に直訳でない邦題が付けられた。CM等の映像媒体において現在ではミイラはフランケンシュタイン(の怪物)と対で包帯を巻かれた状態でコミカルに登場することが多い(例:マスターカードのCMなど)。また、日本のコメディ作品『ぐるぐるメダマン』では包帯の中身への興味を逆手に取り、ミイラ君の包帯が解けそうになり若干地肌が見えるという描写があった。 日本の特撮・アニメ作品でも、恐怖度や攻撃力の高い敵役としてしばしば登場する。ミイラ人間(初代ウルトラマン)、ミイラーマン(ジャイアントロボ)、ミイラルゲ(超人バロム・1)、合成獣ミイラス(マグネロボ ガ・キーン)などである。また、コンピュータRPGにおいてアンデッド系モンスターとして登場することも多い。 日本の漫画では楳図かずお『ミイラ先生』が有名である。江戸時代のキリシタン弾圧で殺された修道女のミイラが漏水を浴びて蘇る。水を飲むと一時的に生きた人間と変わらぬ見掛けになれるため、顔がよく似た女学校教師と入れ替わり、本格的に美しさを取り戻すため女生徒の生き血を吸おうとする。他に『ミイラの飼い方』(2014年~)もある。 落語にも「木乃伊取り」という演目が存在し、6代目三遊亭圓生や8代目林家正蔵(彦六の正蔵)、 立川談志(7代目だが、当人は5代目を自称)などが得意演目としていた。内容としては上述の「ミイラ取りがミイラになる」をモチーフとしたものである。
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