明代の宮廷画家とは? わかりやすく解説

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明代の宮廷画家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:09 UTC 版)

中国の絵画」の記事における「明代の宮廷画家」の解説

在(りざい)、林良(りんりょう)、呂紀(りょき)らの宮廷仕えた画家宮廷画家あるいは画院画家称する。ただし、宋代異なり明代においては翰林図画院という名称の機関設置されず、画家宮中仁智殿、武英殿などに属して待詔たいしょう)、供奉きょうほう)などの官職与えられた。宋代画院では画家には武官官位与えられたが、明代もこれに習って画家には錦衣衛近衛軍)の指揮鎮撫、総旗などの官位与えられることが多かった。たとえば、呂紀は武英殿待詔錦衣衛指揮であった。明初の洪武年間には宮廷画院存在不明確であり、記録画家自身記した款記から画院存在明確になるのは永楽年間(1403 - 1424年)からである。明代宮廷画院については、史料乏しく、その機構性格成立時期、存続期間など、不明部分が多い。前述の、画家対す錦衣衛官職任命についても、なぜ任命されたのかを含め、よくわかっていない。この時期宮廷画家としては辺文進(へんぶんしん)、在、周文靖(しゅうぶんせい)、孫龍(そんりゅう)、倪端(げいたん)などが挙げられる。これらの宮廷画家らの出身浙江福建方面集中していた。明中期天順(1457 - 1464年)、成化(1465 - 1487年)、弘治(1488 - 1505年年間には林良、呂紀、呂文英(りょぶんえい)、王諤(おうがく)、端(しゅたん)、陳子和(ちんしか)などが宮廷画家として活動した。これらの画家出身は、林良広東、呂紀が湖南寧波であるなど、さまざまである。これ以後明後期に画壇主流文人画移り沈周文徴明董其昌やこれらの一派活躍することになる。 辺文進(生没年不明) - 字は景昭。福建沙県の人(本貫甘粛)。永楽年間(1403 - 1433年)の宮廷画家武英殿待詔地位にあった。工筆重彩の花鳥画よくした在(生没年不明) - 福建莆田の人。宣徳年間(1426 - 1435年)の宮廷画家仁智殿待詔地位にあった山水よくした日本雪舟明に滞在した際に交流があった。 周文靖(生没年不明) - 福建莆田の人。宣徳年間(1426 - 1435年)の宮廷画家占師として宮廷入り、後に画才認められ画家となった作品には宮廷画家であることを意味する日近清光」印を有するものがある。 孫龍(生没年不明) - 江蘇毗陵常州)の人。宣徳年間(1426 - 1435年)の宮廷画家没骨画法花鳥よくした。なお、同時代に孫隆という画家存在し、孫龍・孫隆は同一人とする説と、別人音通のため混同されたとする説とがある。 林良生没年不明) - 広東南海の人。景泰天順成化年間(1450 - 1487年)の宮廷画家浙派風の写意水墨花鳥よくした。 倪端(活動期1435 - 1480年) - 宣徳成化年間宮廷画家成化16年1480年)に錦衣衛指揮同知地位にあったことが知られる。 呂紀(1477 - ?年) - 上海四明浙江寧波)の人。弘治年間(1488 - 1505年)の宮廷画家職位錦衣衛指揮至った装飾的画面花鳥よくした呂文英(生没年不明) - 浙江括蒼の人。人物画よくした。 王諤(生没年不明) - 浙江奉化の人。弘治正徳嘉靖年間宮廷画家職位錦衣指揮至った端(生没年不明) - 浙江海塩の人。弘治正徳年間(1488 - 1521年)の宮廷画家職位錦衣指揮至った。 陳子和生没年不明) - 福建浦城の人。山水人物花鳥いずれもよくした林良『秋図』(台北故宮博物院) 呂紀『秋渚水禽図』(台北故宮博物院在『琴高乗図』(上海博物館端『煙江遠眺図』(北京故宮博物院) 周文靖『古木寒鴉図』(上海博物館) 王諤『渓訪友図』(台北故宮博物院) 辺文進『図』(広東博物館) 明宣徳帝猟犬図』(アーサー・M・サックラー美術館) 呂紀『四季花鳥図(冬)』(東京国立博物館

※この「明代の宮廷画家」の解説は、「中国の絵画」の解説の一部です。
「明代の宮廷画家」を含む「中国の絵画」の記事については、「中国の絵画」の概要を参照ください。

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