明代の刊本について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 14:48 UTC 版)
『楊家将演義』の現存する刊本としては、2系統の版本がある。それは『北宋史伝』と『楊家府伝』という長編小説であるが、多く版を重ね広く人気を博してきたのは前者である。 『北宋史伝』は『南宋史伝』と合刻されて『南北両宋史伝』と呼ばれている。刊本はいくつかあるが、古態を留めているとされるのは次の明刊本である。 陳継儒 撰『新刻全像按鑑演義南宋志傳十卷 北宋志傳十卷 卽南北宋志傳』 伝 熊大木(ゆうだいぼく)撰『新刊出像補訂参采史鑑南北宋史伝通俗演義題評』十卷50回+十卷50回 万暦21年(1592年) 後者『楊家府伝』は、日本には明刊本はないが、中国国家図書館、北京大学図書館、台湾中央図書館、米国国会図書館に収蔵されている。著者不明であるが、文人紀振倫の校閲のため文辞は『北宋史伝』よりもやや典雅と評されている。 『楊家府世代忠勇通俗演義史伝』8巻58則 万暦34年(1606年) また『楊家府伝』にある、楊文広の南方征伐のエピソードが『北宋史伝』には影も形もないなど、古来どちらが先行か等の議論がされており、現在もその研究は継続されている。
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