旧・新約聖書とは? わかりやすく解説

舊新約聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/22 11:28 UTC 版)

舊新約聖書 文語訳』あるいは『文語訳聖書』とは、文語体の日本語に訳された聖書のひとつ。

日本語で単に文語訳聖書と言えば、あるいは聖書に関して文語訳と言えば、ほとんどの場合、主に日本聖書協会が今日、目録番号の冒頭にJLを付して出版するこの文語訳『舊新約聖書』を指す。

書名はほかにも、奥付などには、その類にしたがって『大形文語聖書』『小形印照つき文語聖書』などのようにあるほか、同協会のウェブ上では同様に『文語訳 大型聖書』『文語訳 小型聖書』などとあり、表紙や背表紙、外函などでは同じく『舊新約聖書 文語訳』『舊新約聖書 印照附』などとある。抜粋のものには『文語訳 小型新約聖書詩篇附』などがある。

なお、「」は「」の異体字である。「」の異体字に「」があるが、『舊新約聖書 文語譯』などとはしないようである。

元来、この翻訳は大英国聖書会社米国聖書会社北英国聖書会社の日本支社の共同事業であった。

1874年ヘボンブラウンらからなる翻訳委員社中によって新約聖書の翻訳がはじまり、約5年半の歳月をへて完成。1878年に聖書常置委員会が組織され、これによる旧約聖書1887年完成[1]。今日、これらをあわせて『明治元訳聖書』という。この旧約部分と、1917年に新約聖書のみ完成した『大正改訳聖書』が本書に収録されている。

これらをあわせて考えると、明治期より昭和中期ごろまでに、日本でもっとも普及した聖書であると言える。広く日本の思想・文学に影響を与えた[2]、愛読者が絶えない名訳[3]である。

購入は各社オンラインショップや、キリスト教書店[4]や、各地の一般書店でも取り寄せ可能である。

パブリックドメイン化もされ、有志による電子書籍版が安価もしくは無料で入手できる。

エホバの証人は、日本語版『新世界訳』全訳を最初に発行する1982年まで主要な聖書として使用してきた。彼らの組織の出版物では、本書について「この翻訳では,創世記 2章4節を初めとして,一貫してエホバという名が用いられています」[証人 1]と述べているが、正しくは「ヱホバ」である。

ISBN

小型クロス装文語聖書 JL43
ISBN 978-4-8202-1275-1
小型ビニールクロス装文語聖書 JL44
ISBN 978-4-8202-1315-4
小型折革装文語聖書 JL49S
ISBN 978-4-8202-1276-8
大型クロス装文語聖書 JL63
ISBN 978-4-8202-1235-5
ISBN 4-8202-1136-6
ISBN 4-8202-1027-0
大型合成皮革装文語聖書 JL65
ISBN 4-8202-1028-9
大型折革装文語聖書 JL69S
ISBN 978-4-8202-1236-2
ISBN 4-8202-1137-4
ISBN 4-8202-1029-7
大型講壇用革装文語聖書 JL98
ISBN 4-8202-0050-X
小型クロス装文語聖書引照つき JLO43
ISBN 4-8202-1007-6
ISBN 4-8202-0046-1
小型折革装文語聖書引照つき JLO49S
ISBN 4-8202-1016-5
ISBN 4-8202-0047-X
中型クロス装文語聖書引照つき JLO63
ISBN 978-4-8202-1340-6 (復刻版)
ISBN 4-8202-1008-4
ISBN 4-8202-0048-8
中型折革装文語聖書引照つき JLO69S
ISBN 4-8202-1021-1
ISBN 4-8202-0049-6

新約聖書 詩編つき

旧約聖書がほとんど収録されていないため『舊新約聖書』という書名は付されないが、関連性を重視し本セクションに併記する。

小型クロス装文語新約聖書詩編つき JL343 ※文字の大きさ7ポイント
ISBN 978-4-8202-3218-6
小型クロス装文語新約聖書詩編つき JLR353 ※文字の大きさ8.5ポイント
ISBN 4-8202-2012-8
ISBN 4-8202-0052-6
中型クロス装文語新約聖書詩編つき JLR373
ISBN 4-8202-0051-8
大型クロス装文語新約聖書詩編つき JLR383
ISBN 4-8202-0053-4

文庫判

ほぼ同内容であり、関連性を重視し本項に併記、電子書籍も刊行された。

脚注

キリスト教会

  1. ^ バイブルハウス南青山『文語訳聖書とは
  2. ^ 日本聖書協会文語訳 小型聖書』(「明治初期、J.C.ヘボンを中心とした委員会が翻訳し、広く日本の思想・文学に影響を与えた旧新約聖書です。スマートかつコンパクトに仕上げました」と書いてある)
  3. ^ バイブルハウス南青山『日本語文語訳聖書』(「ヘボンらを中心とした翻訳委員社中および聖書翻訳出版常置委員会により翻訳され、聖書協会として初めて発行した記念すべき日本語聖書。愛読者が絶えない名訳です」と書いてある)
  4. ^ 文語訳 大型聖書 JL63”. biblehouse.jp. 2018年10月20日閲覧。

その他の宗教

  1. ^ ものみの塔聖書冊子協会(エホバの証人)「エホバ」『聖書から論じる』 88ページ、1985年1989年2009年

関連項目

外部リンク


舊新約聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 13:56 UTC 版)

文語訳聖書」の記事における「舊新約聖書」の解説

ウィキソース文語訳旧約聖書原文ありますウィキソース文語訳旧約聖書 (ルビ付)の原文ありますウィキソース文語訳新約聖書原文ありますウィキソース文語訳新約聖書 (ルビ付)の原文あります。 『舊新約聖書』あるいは『文語訳聖書』として知られる日本語で単に文語訳聖書と言えば、あるいは聖書に関して文語訳と言えば、ほとんどの場合、主に日本聖書協会今日目録番号冒頭JL付して出版するこの文語訳『舊新約聖書』を指すのである書名はほかにも、奥付などには、その類にしたがって大形文語聖書』『小形印照つき文語聖書』などのようにあるほか、同協会ウェブ上で同様に文語訳 大型聖書』『文語訳 小型聖書』などとあり、表紙背表紙、外函などでは同じく『舊新約聖書 文語訳』『舊新約聖書 印照附』などとある。抜粋のものには『文語訳 小型新約聖書詩篇附』などがある。 なお、「舊」は「旧」の異体字である。「訳」の異体字に「譯」があるが、『舊新約聖書 文語譯』などとはしないようである。 元来、この翻訳大英国聖書会社米国聖書会社北英国聖書会社日本支社共同事業であった1874年ヘボンブラウンからなる翻訳委員社中によって新約聖書の翻訳はじまり、5年半の歳月をへて完成1878年聖書常置委員会組織され、これによる旧約聖書1887年完成今日、これらをあわせて明治元訳聖書』という。この旧約部分と、1917年新約聖書のみ完成した大正改訳聖書』が本書収録されている。 これらをあわせて考えると、明治期より昭和中期ごろまでに、日本でもっとも普及した聖書であると言える広く日本の思想文学影響与えた愛読者絶えない名訳である。 購入各社オンラインショップまた各地書店でも可能。キリスト教書店でも取り寄せ可能である。また、パブリックドメイン化もされており、有志による電子版安価もしくは無料入手できるエホバの証人は、日本語版『新世界訳全訳最初に発行する1982年まで主要な聖書として使用してきた。彼らの組織出版物では、本書について「この翻訳では,創世記 2章4節を初めとして,一貫してエホバという名が用いられています」と述べているが、正しくは「ヱホバ」である。

※この「舊新約聖書」の解説は、「文語訳聖書」の解説の一部です。
「舊新約聖書」を含む「文語訳聖書」の記事については、「文語訳聖書」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「旧・新約聖書」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「旧・新約聖書」の関連用語

旧・新約聖書のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



旧・新約聖書のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの舊新約聖書 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの文語訳聖書 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS