施設・サービスの現代化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 02:37 UTC 版)
「ルーマニア鉄道」の記事における「施設・サービスの現代化」の解説
2000年代初め、CFRは国内外に印象付けられていた貧弱なサービスや老朽化した車両の改善を行うため幅広い投資に着手した。最初の取り組みとして、急行(Rapid)やインターシティの大部分の車両が一新されることになりインターシティのネットワークも拡大された。戦略的な成長策としてインターシティの路線網の拡大を行う中、2003年新たにシーメンス製の車両デジロが導入され一部はアラドで組み立てられている。「青い矢」"Săgeata Albastră"の愛称が付き、準急(Accelerat)や急行(Rapid)、インターシティなどの中距離列車に使われている。デジロはCFRの現代化の象徴とされているが、本来デジロは短距離の近郊列車に使用される気動車、電車編成であり、ルーマニアで使用されている気動車編成はそれを幹線鉄道の急行に使用していることから固い座席や遅い速度、防音対策の不足から批判されていた。CFRではこれらの批判に応え、2004年から導入した新しいデジロでは防音対策の改善、110座席の代わりに広い間隔を備えた70座席の車両に改善した。CFRでは中距離の列車ではデジロの使用を継続しているが、いくつかの長距離路線では他の更新車両を現在では使用している。デジロの導入に平行して80両の中古の寝台車(WLABmee 型)、クシェット(開放型寝台)、インターシティ用、準急や急行に使用する大量輸送用の2階建て車両などの客車を購入している。新しいCFRの寝台車の一部は現在、欧州でももっともモダンな物の一つとして各個室にエアコンや液晶画面、シャワー等を備えた車両もある。機関車の一部もまた60型、61型の導入等広く更新が図られている。現代化計画の中で、XSELLシステムによりルーマニアでは広く乗車券類発行の電算化が行われた。XSELLは2004年11月にブカレスト北駅に導入され、現在ではルーマニアの主要都市の大規模駅に導入されている。2003年にルーマニアの携帯電話会社Connex GSM Romania、現在のボーダフォンによってCFRによる時刻検索や予約システムが提供され、現在24時間Connex の顧客は652の三桁の番号にかければ列車の予約をしたり、運行状況を知ることが出来る。他の会社も2004年から同様のサービスを合意している。CFR全ての列車での禁煙は2006年9月1日から施行された。CFRのサービス改善は継続され、現在では周辺国に比べても最高の状態にあると考えられているが一部ではCFRは利益の面でまだ至っていないことや財政面でインフラの近代化が進んでいないと考えている。とくに現在のルーマニア政府は高価な鉄道整備に比べ道路整備に熱心である。CFRではブカレスト/コンスタンツァ線の改良を行うための大きなインフラプロジェクトが2006年4月より開始され2008年頃に140km/hから200km/hへの速度向上と線路容量の増加が2008年中頃に完成している。
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