新たな兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:49 UTC 版)
この戦争では航空機の性能が著しく向上し、空中戦を制するため制空権が重要となり、そのためレーダーの性能とその保持は交戦国にとって重要であった。レーダーは1940年のバトル・オブ・ブリテンで重要な役割を果たし、攻撃目標となった。技術革新により小型化され、地上配備から、艦艇、後には夜間戦闘機や対潜哨戒機等、航空機に搭載されるまでになった。 ドイツやアメリカ、日本が開発しようとした核兵器(原子爆弾)は、アメリカ合衆国のみがドイツやイタリアからの亡命者の技術も借りて、ようやく大戦末期に完成した。その威力は非常に大きく、冷戦時代を通じた現在でも、その所持による抑止力は依然として大きな影響がある。 ドイツのエニグマなどの暗号解読の研究・開発が、大戦中期からイギリスのアラン・チューリングが中心となり行われた。またドイツは弾道計算のためのコンピュータを研究・開発した。 ドイツ空軍は、巡航ミサイルの始祖ともいえるV1飛行爆弾を開発・生産し、実戦投入した。当時の制御技術では、これの精密誘導は不可能であった。ドイツ陸軍は弾道ミサイルの始祖ともいえるV2ロケットを実用化し、実戦投入した。これも当時の技術では、現在のミサイルほどの正確な誘導は不可能だったが、発射されたら迎撃不可能で、連合国側に実際の戦果より強い心理的影響を与えた。 ドイツが開発した軍事技術は戦勝国にとって格好の略奪目標となり、ドイツのロケットや航空技術に関する人物・物資を競って運び去った(アメリカの技術的略奪行為についてはペーパークリップ作戦を参照)。また、日本もジェット機をはじめとする航空機や潜水艦が主にアメリカ軍によって持ち去られ、アメリカ本国でテストされた。
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