新しい仲間とツインタワーの終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 14:23 UTC 版)
「ティム・ダンカン」の記事における「新しい仲間とツインタワーの終焉」の解説
2002-03シーズンも、平均23.3得点のほかキャリアハイとなる12.9リバウンド3.9アシスト2.9ブロックを記録し、2年連続シーズンMVP受賞を達成する。チーム改革を進めるスパーズは1999年の優勝を知る者はダンカンとロビンソン、マリック・ローズ、スティーブ・カーの4人のみとなり、すでにエイブリー・ジョンソンやショーン・エリオットらの姿は無かった。新たにチームの核を形成するのはシューティングガードのスティーブン・ジャクソンに守備のスペシャリストであるブルース・ボウエン、そしてこの年から加わったフランス人ポイントガードのトニー・パーカーとアルゼンチン人ペネトレイターのマヌ・ジノビリだった。特にダンカンとパーカー、ジノビリ、ボウエンらは今後数年に渡ってスパーズ不動の中心選手となる。そしてダンカンの盟友デビッド・ロビンソンはこのシーズン限りをもって引退する意思を示しており、ポポヴィッチHCは彼にプレーオフに集中してもらうためにレギュラーシーズン中の出場を制限した。高齢化問題を解消し、若手、中堅、ベテランとバランスの良い布陣となったスパーズは60勝22敗、リーグ1位の勝率でプレーオフに突入した。スパーズは1回戦でステフォン・マーブリー擁するフェニックス・サンズに苦戦しながらも4勝2敗で破ると、カンファレンス準決勝で宿敵レイカーズと対決。ダンカンはシリーズが決した第6戦で37得点16リバウンドをあげるなどし、スパーズは4勝2敗で宿願となる打倒レイカーズを果たすとともに3年間続いたレイカーズによるリーグ支配に終止符を打った。カンファレンス決勝でマーベリックスを降したスパーズは、1999年以来となるファイナルに進出。ジェイソン・キッド率いるニュージャージー・ネッツと対決するが、ネッツにはダンカンに抵抗できるようなビッグマンはおらず(ディケンベ・ムトンボが居たが、故障とバイロン・スコットヘッドコーチとの確執などで満足にプレイできなかった)、ダンカンは第1戦から思う存分暴れ回り、32得点20リバウンド6アシスト7ブロック3スティールと5部門全てでチームハイを叩き出し、チームを勝利に導いた。早くもファイナルはスパーズの楽勝ムードに包まれたが、第2戦以降ネッツがダンカンに徹底したダブルチームを敷いたこともあり、ネッツに2敗を喫したスパーズは3勝2敗で第6戦を迎えた。この試合でダンカンは21得点20リバウンド10アシスト8ブロックと、あとブロック2本でクアドルプル・ダブルに迫る快記録を残し、ネッツを粉砕。88対78で勝利したスパーズが4年ぶりの優勝を飾った。ファイナル中平均24.2得点17.0リバウンド5.3アシスト5.3ブロックを記録したダンカンは2回目となるNBAファイナルMVPを受賞。第6戦での8ブロックはファイナルタイ記録、合計32ブロックはパトリック・ユーイングの記録を抜くファイナル新記録となった。この優勝をもって盟友ロビンソンは現役から引退し、6年間他チームの脅威であり続けたツインタワーは終焉を迎えた。シーズン終了後、『スポーツ・イラストレイテッド』はダンカンとロビンソンを2003年の年間最優秀スポーツ選手に選んだ。
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