文化財・博物館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 08:46 UTC 版)
福岡市内や周辺市町村で寺社などの文化財にも大きな被害が相次いだ。文部科学省のまとめでは、文化財などの被害件数は国宝1件、重要文化財19件、史跡および名称17件の合わせて37件となっている。大分県宇佐市の国宝宇佐神宮では、壁に数箇所亀裂が生じる被害があった。 福岡市や近郊の博物館等でも、施設被害とともに地震対策が不充分だった展示品や収蔵品の転倒・落下の被害が見られた。 震源に近い水族館「マリンワールド海の中道」では、来場者約800人のうち1名が避難時に怪我をしたが、職員や展示生物に直接の被害はなく、また液状化により外構の沈下が生じたものの建物本体に大きな損傷はなかった。しかし、配管の損傷や電気系統の故障などによりイルカやアシカの水槽で水位が急激に低下、魚類を展示する14の水槽でも水質管理ができなくなり、それぞれ別の水槽へ避難させる事態となった。また、動物たちも地震がトラウマとなり、地震直後は獣舎から出てこなかったり、ショーの最中に怯えて逃げ帰ってしまったりすることがあったという。一方、休館が長期化すれば経営への影響や被災地イメージの定着による風評被害が生じる懸念などから、応急での復旧を行ったうえで2日後の3月22日に一部展示を除いて営業を再開し、本格的な復旧は営業と並行する形で行った。
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