抗力係数
抗力を動圧と前面投影面積で割って無次元化した値をいう。車体における抗力の発生しやすさを示す指標で、CD値として表す。CD値は、1970年代から常に低減されてきたが、乗用車で0.2~0.45程度である。CD値は、読槻型の度合い、全高/全長比、床下の平面度など車体外形形状のほか、エンジン、ブレーキ、空調用冷却システムの通風抵抗など多様に影響される。とくに2ボックス車のバックウインドウ傾斜角(30度付近でCD値が急増する)の影響は特徴的である。また各部のエッジやミラーなどの細かい部分形状の影響が大きいこともわかり、風洞を活用した改善が進められている。さらに、最近は数値流体力学(CFD)による予測手法が実用段階になりつつあり、いっそうの改善が期待されている。
参照 抗力、動圧抗力係数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 09:45 UTC 版)
抗力係数 CD は、抗力を動圧 1 2 ρ V 2 {\displaystyle {1 \over 2}\rho V^{2}} と代表面積 S で無次元化したもので、流れに対する物体の形状(迎え角)・流体の粘性・流れの速さ(レイノルズ数)、マッハ数によって変化する。 飛行機等の翼(よく)の場合、 流れが音速より十分遅いときは、抗力係数は、およそ迎え角の2乗に比例する。 迎え角が失速角以上になると、抗力係数は急激に増加する。 いくつかの単純な形状に対する抗力係数を次の表に示す。球体に対する抗力係数については終端速度を参照のこと。 物体形状抗力係数レイノルズ数円柱 1.2 103 - 105 角柱 2.0 > 104 半円筒(凹) 2.3 > 104 半円筒(凸) 1.2 > 104 楕円柱(長径:短径 = 2 : 1) 0.6 104 - 105 半球(凹) 1.33 > 104 半球(凸) 0.34 > 104 円錐(頂角60°) 0.51 > 104 円錐(頂角30°) 0.34 > 104
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