批評とレビュー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 03:01 UTC 版)
1912年のタイタニック号沈没事故の最後の生存者であったミルヴィナ・ディーンは本作を批判しており、「このような悲劇を娯楽にするのは無礼だ」と主張した。利益団体 Christian Voice はドクターがメシアのような扱われ方をすることが不適切であると考え、ドクターがロボットの天使と共に上昇するシーンが宗教的であるとして罪を示した。しかし2008年4月には、同じシーンを使って復活・償還・悪のテーマを若者に示すことが牧師に奨励された。 テレビおよびラジオのウェブログの試写会をレビューしたギャレス・マクレーン(英語版)は、本作が災害映画のテンプレートを使っていることを評価し、全体の結末も気に入って「大部分のパートで『呪われた旅路』は素晴らしいものだ」とコメントした。彼の見解では、カイリー・ミノーグの空虚で面白みのない演技が本作の主な欠陥であった。デイリー・テレグラフのジェームズ・ウォルトンは本作に肯定的で、「ワイルドなイマジネーションと作家としての注意深い計算の勝利の混合物」と言って纏めた。オブザーバー紙のアレックス・クラークは本作には死者が多いとコメントした一方で、まだエピソードは図々しい戯言とうっかりした作り事のオアシスであると考えた。The Stage のハリー・ヴェニングは「『ドクター・フー』の申し分のない高い水準によく応えた」と述べて肯定的なレビューを締めくくった。Doctor Who Magazine は本作での死者のうち2人を番組の歴史における犠牲ベスト100にランクインさせた。バナカファラタの死はドクター一行を守るための自己犠牲であり、"top 20 tearjerkers" のカテゴリに位置付けられた。アストリッドの死は"『ドクター・フー』史上最高の死" ("Doctor Who's all-time greatest death scene") の称号を与えられて「私たちのすべての主要なカテゴリー(陰惨・怖ろしい・自己犠牲・涙ぐましい・驚くべき)のボックスにチェックマークがつく」「彼女の死で本当にガラスの目も泣くだろう」とコメントされた。 タイムズ紙のティム・ティーマンは本作に否定的で、「終わりのない派手さとCGIの誤魔化しにも拘わらず退屈だった」と主張した。デイリー・ミラー紙は「本作には素晴らしいサイケデリックなピンク・フロイド風のイメージと、きちんとしたジョークがある」とコメントしたが、「大半が矢継ぎ早のハイテクな追走劇でできたプロットは滅茶苦茶で、騒音と虚勢に終わった」と嘆き悲しんだ。
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