手計算とコンピュータ計算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/09 05:58 UTC 版)
「構造計算」の記事における「手計算とコンピュータ計算」の解説
構造計算は、昔は手計算が主流であったが、最近では、コンピュータを用いた計算が主流である。コンピュータを用いた計算でも、表計算ソフトやマクロ言語を使った簡単なものから、専用の構造計算ソフトを使った高度なものまである。また、構造物全体に対しては構造計算ソフトで、細部の検討は手計算でなどと、組み合わせることもある。 手計算 紙と鉛筆と電卓があればできる。ただし、計算ミスの恐れがある。また、非常に時間がかかる。このため、一部の計算については、簡便な表を使って求めたりする。この方法は、構造に関する詳しい知識をもっていなければできない。現場などにおいて緊急に計算しなければならない場合に、この方法が使われることが多い。 表計算ソフトやマクロ言語 パソコンと表計算ソフトがあればできる。ただし、数式や値の入力ミスの恐れがある。手計算ほどは時間はかからず、負担も少ない。また、一度テンプレートを作っておけば、次回から計算するときは便利である。この方法は、構造に関する詳しい知識をもっていなければできない。簡単な形状の構造物や小規模な木造の住宅などでは、この方法が使われることが多い。 専用の構造計算ソフト 今や主流であり、構造種別ごとに、また目的ごとにいくつかの種類が発売されている。GUI画面に形状や数値などを入力していくだけで、全自動で計算し、答えを出力してくれる。出力形式は、テキストファイル(*.txt)であることが多く、途中式は出力されない。扱い方に慣れてしまえば、非常に迅速に計算できる。その反面、構造に関する知識がなくても使えるので、そのような人が使った計算結果には問題がある。また、構造計算ソフトは非常に高価(100万円前後)であり、毎年の更新料もかかることもあり、企業でなければ導入・維持が困難である。建築の構造計算ソフトには一貫計算ソフト・応力解析ソフトが存在し、構造設計事務所では確認申請まで面倒をみてくれる一貫計算ソフトが使われる事が多い。ただし設計が複雑になってくると、一貫計算用ソフトでは解析が出来ない場合があるため、応力解析プログラムが必要となる場合もある。日本製の計算ソフト - Build一貫+、SuperBuild/SS3 等 海外製の計算ソフト - Midas Gen、Revit Structure、Staad Pro、Prokon 等
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