戦後の1601形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/07 05:51 UTC 版)
「大阪市交通局1601形電車」の記事における「戦後の1601形」の解説
残存の44両と復旧された1699号の合計45両は、1949年に欠番を整理の上で1601~1645へ改番され、全車今里車庫に集結した。また、3000形のデビューの前に、1601号をセミクロスシートに改造してセミクロスシートの実用試験を行ったほか、3000形や2201形登場前には1611号を間接制御車に改造して、間接制御の実用試験を実施した。これらの車両は試験終了後、復元されている。この他にも、大阪市電形台車にオイルダンパを取り付け、軸受をコロ軸受に改造した試作台車の装着を実施した車両が存在した。 1957年に、他の大型車同様3つある客用扉の内の1つを埋めて前後非対称の2扉車へ改造された。その後、1958年から1961年にかけて外板の張替え工事を実施したほか、1962年以降はモーターをSS-60(定格出力45kW≒60馬力)に換装して出力強化を図った。また、1960年に鶴町車庫が開設した際、1601形の半数近い20両が鶴町車庫に転属し、それまで見られなかった野田阪神方面でも運行を開始した。 1601形の廃車は1966年から始まり、翌1967年の鶴町線廃止に伴う鶴町車庫閉鎖に伴って全車廃車された。しかし、1965年から南海電気鉄道(後の阪堺電気軌道)へ10両と広島電鉄へ14両の合計24両(在籍車の半数を超える数)が譲渡されたほか、履いていた大阪市電形台車は1801形や2601形などに再利用され、乗り心地の向上に寄与した。 現在、大阪大空襲の惨禍に遭いながら同形式中ただ1両復旧し、制御器として三菱電機KR-208形多段式直接制御器を搭載していた1644号(改番前1699号)が交通局の保存車に指定され、現在も緑木検車場内の市電保存館で保存されている。 市営地下鉄緑木検車場の一角にある大阪市電保存館の1644号
※この「戦後の1601形」の解説は、「大阪市交通局1601形電車」の解説の一部です。
「戦後の1601形」を含む「大阪市交通局1601形電車」の記事については、「大阪市交通局1601形電車」の概要を参照ください。
- 戦後の1601形のページへのリンク