快速停車駅について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 05:55 UTC 版)
1960年代の中央線複々線化工事の際には杉並区にある高円寺駅・阿佐ケ谷駅・西荻窪駅の3駅に快速(急行線)ホームを建設しない予定であったが、地元商店街などの意向によりホームを設け土曜日を含む平日に限り停車することになった。そして1968年(昭和43年)12月、当時の国鉄と杉並区の間で以下の覚書が締結された。 覚書中野・三鷹間の線路増設完成時点における快速電車の運転方式について 1.快速電車の運転方式は次の通りとする。 ○平日は、中野・三鷹間の各駅に停車させる。 ○休祭日は、中野、荻窪、吉祥寺及び三鷹に停車させる。 2.将来、三鷹以西、立川方面への線路増設を計画するに当たつては、輸送需要の動向を考慮のうえ、中野・三鷹間を含めて、その輸送方式を再検討する。 確認事項 将来、三鷹・立川間の線路増設が完了するまでは「中野・三鷹間の線路増設完成時点における快速電車の運転方式について」の運転方式によるものとする。 — 杉並区議会だよりNo.12(昭和44年1月14日発行)より引用 1994年(平成6年)12月3日のダイヤ改正により、土曜ダイヤが休日ダイヤ化されることとなった際、杉並区はこの覚書に反するとJR東日本側に抗議し、計画の撤回を求めたが、JR東日本は「週休2日制の普及により社会情勢が変化したこと」などを理由に3駅の土曜通過を実施した。なおこの時にJR東日本は「平日の快速停車駅を変更する考えは現状ない」旨を杉並区側に回答している。これらの経緯により、2021年7月現在も平日に限り3駅に停車し、土休日ダイヤでは通過する。 緩行線が別線路で並行しているうえ、平日の快速区間の西限が中野駅で東京23区内であり、複々線区間の急行線の性格を持つ他路線(東海道線・総武快速線・宇都宮線・常磐快速線など)と比較して各駅停車区間がかなり長いこと、この区間の特別快速等の上位種別がかなりの低速で運転しており運行の妨げになっていること、中野駅・荻窪駅・吉祥寺駅などと比較すると利用客数はかなり少ないことなどからこれら3駅には快速を停車させる必要がないのではという意見がある(いわゆる「杉並三駅問題」)。一方、この区間が線路別複々線であり乗り換えが大変なため、もし方向別複々線であったならば、通過しても問題は生じなかっただろうという見解もある。
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