快速列車の推移
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 17:36 UTC 版)
阪和線の快速列車は、1958年10月1日にそれまで「特急」と呼ばれていた列車を「快速」に名称を変更したのが最初である。当時は1時間に1本の運転で、鳳駅・紀伊中ノ島駅に全列車が、金岡駅(現在の堺市駅)・和泉砂川駅に一部の列車が停車していた。 また同日からそれまで「急行」電車と「準急」電車と別々に運転していたものを統合した上で「直行」に変更した種別も運転を開始した。直行は1時間に2本の運転で、金岡駅(現在の堺市駅)・鳳駅と和泉府中駅 - 東和歌山駅(現在の和歌山駅)間の各駅に停車した。1968年10月1日のダイヤ改正で「直行」が「区間快速」に名称を変更し、鳳駅 - 和歌山駅間を各駅に停車する区間快速も運転されるようになった。 1972年3月15日に阪和線でも新快速が運転開始し、鳳駅にのみ停車して阪和間の所要時間が戦前の超特急と同じレベルの45分で結ばれた。しかし、1977年3月15日に熊取駅と和泉砂川駅が停車駅に追加され、1978年10月2日改正で廃止された。同改正では紀勢本線和歌山駅 - 新宮駅間の電化が完成したことを受け、天王寺駅 - 和歌山駅間の快速が1時間に2本(うち1本は紀勢本線直通)とされた。1986年11月1日のダイヤ改正からは天王寺駅 - 熊取駅・日根野駅間運転の快速が1時間に2本加わって、天王寺駅 - 熊取駅または日根野駅間では1時間に4本の運転となった。和歌山駅発着と紀勢本線直通には113系が、熊取駅・日根野駅発着の快速には103系が充当された。 1988年3月13日のダイヤ改正で、熊取駅 - 和歌山駅間の各駅に停車するB快速が日中1時間に1本新設された。1989年3月11日のダイヤ改正でさらに快速が増発され、1時間に天王寺駅 - 和歌山駅間が3本(うち1本は紀勢本線直通)と天王寺駅 - 日根野駅間が3本に揃えられ、天王寺駅基準で10分に1本の運転になった。 関西国際空港開港に合わせた1994年9月4日改正では「関空快速」が新設された。従来の日根野発着の「快速」を改称し、関西空港線関西空港駅まで延長して、大阪環状線および大和路線JR難波駅への乗り入れを開始した。続く1995年4月20日からは関空快速を速達化した関空特快「ウイング」が運転を開始した。1999年5月10日改正では関空特快の廃止に代わって「紀州路快速」が新設され、おおむね2015年3月14日現在で運転されている列車種別が出揃うことになる。この1999年改正から、三国ケ丘駅・紀伊駅・六十谷駅にすべての快速が停車するようになり、阪和線では日中1時間あたり、関空快速・紀州路快速が2本、単独の関空快速が1本、きのくに線直通の快速が1本、天王寺駅 - 日根野駅間の快速が2本の運転となった。 天王寺駅構内の大和路線との連絡線が複線・立体交差化された2008年3月15日改正では、関空快速の大和路線JR難波駅乗り入れが廃止され、日中の天王寺駅 - 和歌山駅間の快速とともに大阪環状線直通の関空快速・紀州路快速に統合され、関空快速・紀州路快速が日中1時間に3本となった。また、大阪環状線内で各駅に停車する直通快速も朝ラッシュ上りに運転が開始された。2011年3月12日改正では、日中に区間快速が設定され、関空快速・紀州路快速が4本、天王寺駅 - 日根野駅間の区間快速が4本となった。
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