延伸計画等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 14:16 UTC 版)
2004年の近畿地方交通審議会答申第8号では、「中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として中之島線を中之島駅から西九条駅を経て此花区の新桜島および夢洲方面へ延伸する案が示されている。しかし、京阪としてはまだなにわ筋線の建設目処が立たないことから、他路線と連絡ができる西九条駅までの延伸を希望しているが、自社単独での延伸は資金面で無理であることも明らかにしており、国や大阪府の補助を前提としての計画となる。 また、西九条から先、同区にあるUSJを含めたユニバーサルシティにホテル京阪が進出したことや、阪神が2009年3月20日から近鉄との相互直通運転を開始したことから、USJ、新桜島および夢洲方面への延伸計画が有力と見られている。さらに、2008年9月11日に京阪電鉄の佐藤茂雄CEOは、さらに大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC、現:大阪府咲洲庁舎)までの延伸も検討していることを明らかにしている。これは、同年8月5日に橋下徹大阪府知事(当時)が大阪府庁舎をWTCへ移転する考えを示したためと考えられるが、2012年3月現在では建設の目処は立っていない。なお、WTC方面へ延伸する場合は、現在計画中であり建設の目途が立っていない北港テクノポート線とルートが重複する。 中之島線の延伸区間である中之島 - 新桜島間7.3kmのルートは、中之島駅から堂島川をくぐり、上船津橋北詰、中央市場北口、中央市場西口の交差点の地下を通り、西九条と千鳥橋を経て、桜島二丁目交差点付近に計画中の北港テクノポート線の新桜島駅(仮称)に至る。なお西九条駅 - 桜島駅間には桜島線(JRゆめ咲線)が通っているが、中之島線は桜島線とは違うルートを通る。このうち西九条駅 - 千鳥橋駅間は阪神なんば線と並走する予定となっている。佐藤茂雄CEOは新聞取材に対し、この区間を利用して将来的に阪神に直通運転したい旨も語った。 2017年7月に、京阪ホールディングスの加藤好文社長は「夢洲へのIR誘致が決まれば、中之島駅から南西に進んで地下鉄中央線の九条駅につなげる」との考えを明らかにした。当初計画していた西九条駅から九条駅への変更について加藤社長は「九条駅で中央線とつなげば、京都とIRのある夢洲が結ばれる」と説明し、夢洲と祇園四条を1時間強で結び、京都観光で訪れた訪日外国人を夢洲に運ぶインバウンド路線にしたい旨を語った。また、九条駅では相互乗り入れを想定するとしながらも、給電方式や電圧など解決すべき課題があり、京阪では今後検討するとしている。 また、阪急が敷設する新線(新大阪連絡線)を含めた四つ橋線の北ヤード・十三・新大阪方面延伸(西梅田・十三連絡線)が実現すれば、四つ橋線が南北の交通において重要な役割を果たす可能性があるため、その四つ橋線と乗り換えできる中之島線の役割も重要になる可能性がある。中之島駅では計画中のなにわ筋線との接続も予定されている。そのほか、将来的には淀屋橋駅と大江橋駅の間についても連絡通路を設けることが検討されている。 2018年2月に京阪は、九条駅からさらに西九条駅まで延伸する案を明らかにした。
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