巡回連絡にまつわる不祥事
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「巡回連絡」の記事における「巡回連絡にまつわる不祥事」の解説
1978年(昭和53年)1月10日:警視庁の経堂駅前派出所勤務の巡査が、パトロール中に見かけた清泉女子大学の当時22歳だったキリスト教文科学科4年学生を、巡回連絡を装って自宅に侵入し強姦、騒がれたため殺害(制服警官女子大生殺人事件)。当時の警視総監・土田國保が引責辞任する一大警察不祥事に発展した。 2009年4月には、長野県警の巡査長が巡回連絡で知り合った女性の個人情報を業務用の情報端末で複数回、不正に閲覧する事件が発生している。巡査長は、この女性と2010年3月から2013年1月頃まで不適切に交際し、別れた後もメールで復縁を要求し不安を与えた。 2015年2月18日、群馬県警は、同県警の24歳の渋川署地域課巡査を10歳の少女への未成年者誘拐未遂容疑で逮捕したが、容疑者が女児や父親の名前を事前に知っていた点については、「巡回連絡カード」から職務上知り得た情報を利用した疑いがあるとしている。このため産経新聞からは「「巡回連絡」なんか必要なのか」と報じられた。 2016年4月から9月まで、長野県警OBが巡回連絡カードなどから1120人分の個人情報を不正に取得し、女性らにショートメールを送って問題となり、県個人情報保護条例違反(盗用)で書類送検された。 2016年12月5日、新潟県警長岡警察署地域課に勤務する女性警察官(19)が住民から記入してもらった巡回連絡カードを玄関の外で落した事に気づかず、アパートの住民が交番に届けた。 2019年6月15日には、京都府警山科署地域課巡査長が高齢男性から現金1180万円を騙し取った容疑で逮捕され、調べに対し「巡回連絡簿を使い、別の高齢者にも金を借りに行った」と供述した。 愛知県警でも巡回連絡カードの不正利用事件があった。一方、オウム真理教元幹部の高橋克也と菊地直子は神奈川県川崎市幸区のアパートに潜伏していた時期、2003年6月8日と2004年10月21日に神奈川県警幸署の警察官2名から巡回連絡で面会を受けていたが、指名手配犯であることは見破られなかった。 2021年5月11日、新潟県警長岡警察署地域第一課の巡査(23歳)が巡回連絡カードで知り得た情報を元に女性と個人的に連絡を取ろうとしていたことが判明した。捜査の過程で巡査はデリヘル嬢を盗撮していたために迷惑防止条例違反で逮捕された。 2021年9月、大阪府警中堺警察署は、管内居住の465人分の住所や氏名や電話番号などの個人情報を記載した居住者名簿が地域課の男性巡査により紛失されたと発表した。巡査は名簿に基づいて各世帯を回り、巡回連絡をおこなっていた。 2021年11月、広島県警尾道警察署地域課の巡査部長が巡回連絡にかこつけて10代前半の少女宅を訪れ、玄関先で「服に虫がついている」と声をかけ、上半身を触った。巡査部長は強制わいせつと住居侵入の罪で逮捕起訴され懲戒免職処分となった。 2021年11月、千葉県警成田警察署地域課の巡査長が巡回連絡中、職務に関連して知り合った女性と性行為をおこない、強制わいせつと強制性交の疑いで書類送検され、減給処分を受けた。巡査長は依願退職した。
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