山姥の説話とは? わかりやすく解説

山姥の説話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 17:10 UTC 版)

山姥」の記事における「山姥の説話」の解説

山母」、「山姫」、「山女郎」とも呼ばれ宮崎県西諸県郡真幸町(現えびの市)の「ヤマヒメ」は、洗い髪の姿で、美声で歌うという。岡山県深山棲むヤマヒメ」は、20歳ほどの女性で、眉目秀麗で珍しい色の小袖黒髪出会った猟師鉄砲撃ったが、弾を手でつかんで微笑んだ伝えられる東海道四国九州南部山地には、山姥とともに山爺(やまじじい)がいる、山姥山童一緒にいると伝え山姥を「山母」、山爺を「山父」と呼ぶこともある。静岡県磐田郡の某家に来て休んだ「ヤマババ」は、木の皮を綴ったものを身にまとった柔和な女で、釜を借りて米を炊いたが、2合で釜が一杯になったという。特に変わったところもなかったが、縁側腰掛けたときに床がミリミリ鳴ったという。八丈島でいう「テッジ」(テッチとも)は、神隠をしたり、一晩中、あらぬところをかせたりするが、親しくなると秣(牛馬の餌にする)を運んでくれたりする。行方不明の子供を3日養ってくれたこともある。体に瘡が出、乳をたすきのように両肩掛けるという。香川県では川にいる山姥を「川女郎(かわじょろう)」といい、大水で堤が切れそうになると「家が流れるわ」と泣き声のような声をあげるという。静岡県周智郡春野町(現・浜松市熊切には「ホッチョバア」という山姥伝わり夕方山道現れるほか、山から祭り祝い事の音が聞こえてくる怪異はこの山姥仕業とされた。長野県東筑摩郡には「ウバ」という、髪が長い一つ目の妖怪伝わり、その名前から山姥一種とも考えられている。 説話では、山姥襲われるのは牛方馬方桶屋小間物屋などの旅職人や行商人であり、山道歩き山人との接触の多い彼らが、この話の伝搬であったものと考えられる山姥性質二面的である。牛に積んで運ぶ男が、峠で山姥遭遇し追いかけられる牛方山姥』や『食わず女房』、山姥追いかけられた兄弟天から現われた鎖を上って逃げ、それを追って鎖を上って来た山姥蕎麦畑に落ちて死ぬ『天道さんの金の鎖』などでは、山姥は人を取って食うとする恐ろしい化け物である。一方木の実拾いに出かけた姉妹出会う糠福米福ぬかふくこめふく)(米福粟福)』の山姥は、継母いじめられる心優しい姉には宝を、意地の悪い本子である妹には不幸をもたらし、『姥皮』では、人間に福を授け存在として山姥登場する高知県では、山姥が家に取り憑くとその家が急速に富むという伝承があり、なかには山姥守護神として祀る家もある。信州佐久では、山姥が、川久保地区城山の岩と、一の淵の流岩山またいで大便をした際のかかとの窪みが今もある。畑中付近の1丈(約3m)の巨岩山姥大便だという。

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