対振り飛車戦とは? わかりやすく解説

対振り飛車戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 16:03 UTC 版)

右四間飛車」の記事における「対振り飛車戦」の解説

前述鈴木対振り飛車ではもっぱら中飛車三間飛車破り採用しているが、一般に対四間飛車での戦術がよく知られる対四間飛車の順は江戸時代からあり、現在においては戦術として次のように分岐される。 右四間飛車急戦 : 対四間飛車急戦右四間飛車左美濃 : 右四間飛車+左美濃右四間飛車穴熊 : 右四間飛車+居飛車穴熊四間飛車への対抗手段は、藤井システム登場以降ある程度限定されてきているが、この戦法はまだその研究及ばない部分多く1つ有力な戦法である。また振り飛車穴熊に対して囲いができる前に戦い起きるために『史上最強ワセダ将棋』(講談社1982年)では穴熊の「天敵」として紹介されている。 攻め単調になりやすいこともあって公式戦にはあまり出てこないが、藤井猛谷川浩司第11期竜王戦後手谷川用いたのが知られている。この戦い藤井巧妙な差し回し谷川破った平成になってから棋戦で▲2五桂と飛ぶ早仕掛け決行した例は少ない。理由として振り飛車居飛車速攻攻めを食らわぬよう序盤基本図のように組まずに変化して対策していることや、居飛車舟囲いから固い囲いにしてから動くことで、なかなか早仕掛けいかないということもある。 なおその後日本将棋連盟将棋専門誌将棋世界』の連載企画イメージ読み将棋観」で右四間飛車戦法からの急戦策は振り飛車に有効かどうかについて、藤井猛谷川浩司を含むトッププロ6名が分析する企画が行われたが、6名中で「有力ではない」と解答したのは佐藤康光谷川藤井らで、谷川藤井らは共に左美濃穴熊といった堅い囲い囲え一局としている。また佐藤桂馬は4五方面に使いたい藤井は▲3七から▲2五桂にこだわらなければ一局としている。いっぽうで羽生善治渡辺明森内俊之らは「有力である」と解答した。但し、3人は▲2五桂仕掛け後手が△2二角とすると▲4五歩から成立しているとしている。このため羽生谷川藤井らは▲2五桂に△1五角から▲1六歩△2六角▲4七飛△2四歩▲1三桂成△同香▲2七歩△3五桂▲同歩△同角▲8六については羽生はいい勝負谷川藤井うまくいっているとはいいがたく、また玉が薄く、勝ち切るのは大変としている。なお1980年以降で数局ある右四間飛車戦型でこの▲2五桂跳ね早仕掛け使用したのは平成元年先手羽生指した一局があり、勝利している。 尚、近年ネット将棋普及により様々な戦法が出る中で、上記▲2五桂対し△2二角の時、▲4五歩の順では、四間飛車側が△5四銀型で、且つ四間側が玉を7八まで囲わず▲6八玉で保留した形か、或いは▲7八玉に代えて▲7八銀としていた場合はこの順で成立する事が証明されている。これは▲2五桂△2二角▲4五歩以下、△2四歩▲4四歩△2五歩となる江戸時代定跡手順では、次に先手から▲4五銀に変えて▲4三歩成と踏み込む手があって、この時先手玉が7八だと後手から△8八角成とされ王手だが、▲6八玉で保留又は▲7八銀だと角成が王手ならない為、▲4二とで飛車取り先手の勝ちとなり、又、▲4三歩成に△同銀なら▲2二角成△同飛▲7七角でやはり先手勝ち、と導かれている。 この定跡プロが▲2五桂跳ね型に対する△2二角を指さなくなってからネット将棋研究発見された為、プロでの実戦例はまだない(アマチュアでは既に定跡化されている)が、現状ではこの玉保留型に対す有力な対抗策はなく、最新定跡では△2二角で▲4五歩に△2四歩もしくは△3五歩〜3二飛の順は成立しない事が証明されている。

※この「対振り飛車戦」の解説は、「右四間飛車」の解説の一部です。
「対振り飛車戦」を含む「右四間飛車」の記事については、「右四間飛車」の概要を参照ください。

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