家庭使用者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 18:48 UTC 版)
家庭や農業使用者の平均電力消費は比較的高く2011年で年16,857 kWhとなっている、これは主な空気 (77%)や水 (90%)の温めるのに電力が幅広く使われているためである。イドロ・ケベックは電気暖房器の使用が家庭での電力需要の半分以上を占めていると推測している。 電気暖房器の優先使用は電力需要予測を難しくしているが、環境的利点もいくつか生じている。ケベック州の冬は厳しいにも関わらず、家庭使用での温室効果ガス排出量は2006年時点で全排出量の5.5%(推定4.65メガトン CO2)に抑えられており、1990年から2006年にかけてのケベック州における家庭使用での排出量も30%減少している。 電気の家庭利用は年ごとに変動し、気象にも強く関係している。隣接電力網の常識に反して、イドロ・ケベックの電力需要がピーク(英語版)に達するのは冬である。過去の記録では2011年1月24日に37,717 MW、2009年1月16日に37,230 MW、2004年1月15日にはピークとして36,268 MWを記録した。 家庭と農業の電気料金には毎日の加入料が含まれ、消費電力量に応じて値段が2段階となっている。料金は発電、送電、配電のコストが含まれ、物品サービス税(英語版)やケベック州消費税(英語版)も課せられている。2012年4月1日時点で、使用者は最初の30日は1kWhあたり5.32¢であるが、それ以外は1kWhあたり7.51¢となっている。2008年時点で家庭使用者の平均月額は約100カナダドルである。 電力量計の読み取りは通常隔月だが、請求も隔月である。しかし、同社が提供している「イコライズ・ペイメント・プラン」では家庭使用者は現住所での過去の電気使用傾向とその場所の平均気温に基いて12ヶ月の分割払いで年間電気使用量を払うことができる。 2007年、イドロ・ケベックはカナダ政府の主導による自治体中のスマートメーター導入から撤退することにした。同社は「電気料金を低く抑えるためにはコストが掛かり過ぎる」と述べている。その後、イドロ・ケベックは2年間かけたパイロットプロジェクトとして4都市2000人の使用者向けに使用時間測定(英語版)を始めた。「Régie de l'énergie」がまとめた報告によれば2010年夏において、冬での3段階価格を伴う限界費用の価格設定の影響でエネルギーの節約になると結論づけた。同社は2011年から2017年にかけてAdvanced Metering Infrastructure (AMI)を段階的に導入する予定だという。まず初めにメーターのデータ転送、接続・切断や停電の検出と電気窃盗を抑えることに力を入れるとしている。
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