家庭体操
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 06:53 UTC 版)
道明は老若男女、屈強の者にも虚弱の者にも体操が大切であると考え、1911年(明治44年)に『文明的国民用家庭体操』という書を出版した。すなわち、国民体育の一環として家庭体操(家庭体育)を位置づけたのである。この本の評判は海軍兵学校の校長であった山下源太郎を通じて大正天皇(当時は皇太子)の耳にまで届き、1912年(明治45年)3月14日に道明は東宮御所に招かれ、大正天皇の前で家庭体操を披露することになった。大正天皇は「さようにするか」と述べ、それ以来、家庭体操を実践したと当時の東京朝日新聞が報じている。道明の家庭体操は改良を加えた上で海軍兵学校の朝の体操として採用されたほか、後のラジオ体操の源流となった。 道明の家庭体操は、1日15分、運動・冷水浴・摩擦・空気浴を日課とすることを推奨するものである。これを忙しい日常に取り入れることで活力が保たれ、心身が健康となり、すべての仕事に耐えうるようになると説いている。冷水浴は皮膚を鍛錬し、運動後の体を清潔にし、爽快感を得られるものとしている。特に仕事で忙しい壮年は、家庭体操をすると良いと説き、中流階級の人から実践することで下層階級まで普及させることが望ましいと考えた。
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